【インタビュー】フリースクール「フリースクール木のねっこ」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は広島県でフリースクールを開催している「フリースクール木のねっこ」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

団体立ち上げ発起人、NPO法人初代理事長、現フリースクール木のねっこ運営代表の横山はるみと申します。配偶者と1人息子との3人家族です。岡山県出身で広島に結婚を機に広島市へ移住しました。現在フリースクールのある廿日市市在住です。

フリースクール木のねっこはどのようなフリースクールですか

対象はフリースクール木のねっこで学びたい、または何らかの事情で決められた学校に行きたくない、行けない概ね6歳以上のこどもとその保護者で、主に子どもの主体的な学びとして暮らしの学びDIYのできる環境を提供します。自分たちの居場所を可能な限り自分たちで守り運営していくために、併設カフェ、春夏秋冬ふぇす。でのこども出店、こどもお仕事体験などの挑戦をしています。また、希望者にはジャーナリズムや多文化共生ボランティア、創業支援も行っています。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

野外活動型保育の「森のようちえん」在籍経験者の保護者が集まり、既存の公教育の在り方に疑問を持ち、1つの新しい選択肢として、子どもの就学前に設立。3人の母親が集まり、その中の1人の母親の長女が当時小学2年生で不登校気味であったこともあり、プレオープンとなった。就学後の子どもの昼間の学び場、居場所としての選択肢がまったくないことでその後、「森のようちえん」でも過ごしにくい子どもたちや、五月雨型の学校へ行きにくい子どもたちが在籍することとなり、次年度NPO法人化した。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

世間的には設立2012年ごろは小中学生向けの野外型のフリースクールは少なく、いきたいのに行けない子はいても、いきたくないから行かない子が見つからなかったので、フリースクールやオルタナティブスクール界隈でさえ、珍しいフリースクールだったようです。もちろん田舎の地域の場所を無料でお手伝いしながら借りて活動していたので、学校に行かせないなんて、いかないなんてけしからん、といった風な雰囲気は強かったです。ただ、威張らず、隠れず、ほどほどに地位の祭りごとや多世代交流を続けていく中で、近くの古民家や畑を借りられたり、手伝ってくれる方がふえてきました。そして同じように親子で困っている方たちが広島県内外遠方からの救いの手を求めてやってくるようになり、やはり必要だったんだなぁと感じました。子どもの成長は待ってくれないので一刻も早く動いたこと、背中を押してくれた諸先輩方に感謝しかありません。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

こういった非営利型の活動をしていると、ボランティアの方とのかかわりが増えてきますが、いろいろなタイプの方がいらっしゃいます。稲妻型の方は突然現れてものすごい功績を残されていなくなります。印象に残るといい方をすれば細く長くかかわってくれる方が、印象に残らないかのような言い回しになる感じもしますし、敢えていうのなら、思い出でしょうか。当時古民家を掃除して助成金でじわりじわり床や壁を直して使っていた時、手伝ってくれた大工さん。なんども床を踏み外して落ちたみたいでそれを面白可笑しく話してくれる方でした。キャンプに行くときのマイクロバスの運転手をしてくれたり、多才な方でしたが、突然何か気に入らないことがあったようで姿をみせなくなりました。関西の方からきた方はスタッフの体のケアをしてくれました。この方も大工が得意で、いろいろ直してもらった気がします。今につながる運営や自分たちで稼ぐ「ふぇす。」の発起人でした。この方はもう自分の役目はおわったかのようにフェイドアウト。ほかにも2,3人いますが、まぁ、みなさんおもしろく多様性にとんだ方々でケンカもしましたが、感謝しかありません。そんな大人の様子をみて育つ子どもらも「The 地域」を感じ、スルースキルやグレーの付き合い方を学ぶのかなぁと思います。多世代多文化のこれからの学びや教育はこれらの地域の方々からの学びも大切だろうと思います。

これからどのような場所にしていきたいですか?

居場所は大事だと思いますが、まずは自分であることの居心地の良さを学ぶために興味のあることをしっかり学んでほしい。そのためには探求的学習が必要であることからまずは「暮らし」を丁寧に子ども時代に経験してほしいと思います。自分のねっこを模索し、発見、共有する喜びが生きる力となるからです。大人も子どもも新しい時代に向けて常にともに学び続けていくことのできる、そんな場所にしていきたいです。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

現在小中学生をメインにフリースクール活動をしていますが、中高生からは希望に応じてHATSUNE座メニューもあります。かかわり方もいろいろありますので、親子でご興味があれば電話もしくはメールでお問い合わせください。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「フリースクール木のねっこ」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/53484
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