【インタビュー】フリースクール「所沢SecretBase【きみの居場所】」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は埼玉県でフリースクールを開催している「所沢SecretBase【きみの居場所】」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

”学生の声を聞いて動こうとする大人が増える地域にしていくこと”

NPO法人子ども地域ネットワーク所沢は、子どもを真ん中に置いて地域や教育環境を整えていくことを目指しています。

所沢市内では1,000名以上の学生が行き渋り、不登校など生き辛さを抱えて過ごしています。

また、保護者の悩みを相談できる場所がありません。保護者と子どもが衝突して家族関係が崩れ、保護者自身が精神的に崩れていきます。子どもも発達や精神、心理的な影響を受けることで自律神経の乱れなど様々な症状が現れます。

私たちは少しでも保護者が相談できる環境を整えていき、横のつながりを作っていくことで、子どもの生き方の選択を増やしていくサポートをさせていただきます。

私たちの身の回りでは、自殺未遂や亡くなってしまった学生がいます。ほとんどが孤立によるものでした。

「繋がり」を大事にしながら、保護者も子どもも様々な価値観に出会って生きてほしいと願っております。

所沢SecretBase【きみの居場所】はどのようなフリースクールですか

ー学生の居場所ですー

学校以外のコミュニティーの中で、同年代の人たちと過ごせる環境を学生が作っていきます。

「学校へ行けるにこしたことはない」かもしれません。ですが、体が拒否してしまう。ここでは、異年齢での生活をしていきながら、集団の生活の在り方や1人での過ごし方をどのように選択できるようにしています。

・1人で勉強・本・塗り絵・工作

・2人で勉強・遊び・塗り絵・工作

・3人以上で勉強・遊び・塗り絵・工作

人間は一人で生きていけません。必ず何かしらのコミュニティーに属しながら成長していきます。
ここでは、友達とのすれ違いや自分自身との葛藤を経験し、考え方を学びながら生きていくための力を育んでいきます。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

所沢市内と周辺地域でフリースクールがありません。また、日中預けられる場所がありません。

*課題*
① 孤立・引きこもり(コミュニティーがない)
② 保護者の相談窓口がない
③ 保護者の時間が作れない(退職・休職)
④ 15人に1人が不登校や行き渋りで悩んでいる子どもがいる。
⑤ 自殺や自傷行為が増加
⑥ ①~⑤の状況を多くの市民が知らないまま、家庭だけで抱えている

以上の事から、行政機関や事業者間の連携を行っていく中で、保護者が必要としている事業や、サービスに繋いでいく支援の必要性を感じました。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

保護者の皆さんと面談で、わが子と向き合っていく過程で多くの難しさや辛さを経験されている保護者がほとんどでした。

はじめは学校へ行かせることに必死で、子どもの体調異変などから物事を客観的に見れるようになったタイミングで、後悔や家庭での教育に疑いをかけてしまう傾向があるようです。
そのタイミングで所沢SecretBaseへ問い合わせてくる世帯がほとんどでした。今までのどのご家庭もとても子ども想いで、しっかり向き合っています。だからこそ自身(保護者)の気持ちもいっぱいいっぱいになっていることになかなか気づけない。それくらい子どものことを大事にされてきていることがとてもわかりました。
その想いが周りの家族に理解されなかったり(孤独を感じるお母さん)、学校からは「学校へ行けないから困っているのに、来させるように言われてしまう」今まで十分子どもと学校へ行くことに向き合ってきたけれど難しい。その「難しい」がなかなか学校からも理解されない。『私の声掛けだけで行けているなら、今不登校になってない(学校へ行けてる!)』そんな保護者の声も多く聞きます。

また、学校の支援を受けながら登校を頑張っているお子さんと、それを支えている家族も少なくありません。けれど、1日学校へ行くことが困難なお子さんが多いです。

どのお子さんも朝起きるのが苦手な傾向もあります。なので、体調や気持ちの波がとても影響しやすいお子さんを連れて、他機関に相談するときに行けない時もあります。
「私たちはつい謝ってしまうんです」と教えてくれる保護者がいました。決まった生活のリズムが苦手になったり、初めての場所や人に対して、前日までは行く気でいたのに行く間際で不安に駆られて行けなくなることもあります。
ここまでを理解してくれる人がなかなかいないため、保護者がつい謝ってしまう。そんなやり取りを何度もしてきたようです。

子育て自体も思い通りにいくことはありません。人である前に私たちは動物であり、理性だけではコントロール効かない事が起こることも、理解しなければいけません。思い通りにならない様々な障害を受け止めながら、一歩ずつ前に足を踏み入れる支援ができればと考えています。

 

 

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

「やりたい」を見つけられた時の学生の力は、周りが見えなくなるくらい熱中して取り組もうとします。色んな体験や考え、取り組みを通して同年代の学生コミュニティー大事な時間を保証できればと考えています。

保護者の方々の行動力には驚かされています。わが子のために本当に動き回っています。そんな保護者同士が繋がる機会を作れればと考えています。

また、行政や個人事業主の方々からはご理解いただいてご協力頂いております。暖かい方々が多いと感じています。みんなで手を取り合って子どものために動こうとしている大人がこれからも増えていくことを願って支援していきます。

これからどのような場所にしていきたいですか?

学生がコミュニティーを作っていきながらやりたいことを自分たちで見つけていける。

スタッフが確保されていないため、学生が集まってコミュニティーが確立していくことを考えています。

所沢SecretBaseへ行けば、その人と会える。次はこんなことをしてみたい。前向きに通いたいと思える場所になっていくことを目指して、学生たちと関わっていきます。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

現在、面談は無料で行っています。

1世帯2時間近く話すことが多く、しっかりお時間を取らせていただいております。お子さんやご家庭の事など、お困りのことがあればお話しいただければと思います。

その後、無料体験でお子さんとお越しいただければと思います。

問い合わせについて
mail shimizu@children-network.com
TEL 090-4437-4756

お電話での相談も承っています。
・ お子さんの発達・障害・精神について
・ 所沢SecretBaseの利用について
・ 学校との向き合い方や、他の居場所・サービス

・・・など

お気軽にお問合せいただければと思います。
ご連絡いただきましたら、折り返しご連絡させていただくことも可能です。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「所沢SecretBase【きみの居場所】」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/66374
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