【不登校】ゲーム依存は禁止しても解決しない!子供の昼夜逆転を克服するには?

「うちの子、ゲーム辞めないんです……」
「学校には行きたくないと言うけど、家にいてもゲームをしてばかりで……」
「ゲームを取り上げるけどうまくいかず、ますます反抗的になってしまいます……」

不登校生の保護者の方から、よくこんな相談を受けます。
不登校になると、昼夜逆転しゲームばかりをする子供は少なくありません。

親としては、このままでいいのか不安になりますし、「本当は怠けているだけでは?」と考えてしまいますよね。
しかし、ゲームを無理やり取り上げたり、禁止したりしても、不登校は絶対に改善できません

そこで今回は、なぜ不登校生はゲーム三昧になるのか、そして親としてどう接すればいいのかをご紹介します。

目次

なぜゲームばかりして昼夜逆転するの?

ゲームに依存したり、昼夜逆転したりするのは、罪悪感から逃れたい・現実を直視したくないという気持ちの表れです。

現在の日本では、まだまだ不登校はマイノリティで、学校に行くのが「普通」です。
特に途中の学年から行かなくなった場合や、中学校に上がって挫折した場合、「もともとは普通だったのに、普通でいられなくなってしまった」というふうに受け取る子どもが少なくありません。

普通ではない。弱い。適応できていない。やるべきことをやっていない。
そういった罪悪感・自己否定の気持ちから逃れようとして、現実を直視しないで済むゲームにハマるのです。

だから、ただ怠けている、ただ好きなことをして過ごしているというわけではなく、「苦しんでるがゆえの行動」「回復してエネルギーをためるための行動」と考えてください。
不登校になった、傷ついた心を回復させるためには、必要な過程なのです。

ゲーム以外にも、Youtubeやテレビなどに没頭する子どももいます。
これらも理由は上記と同じで、心身が回復するための行動と言えます。

禁止・取り上げる・制限がダメな理由

そもそも苦しみから逃れるための行動なわけですから、無理やり禁止しても効果はありません。
ゲームはやめるかもしれませんが、苦しみの行き場を作らない限り、暴言や暴力行為、自傷行為といったものを代替行為としてしまう可能性もあります。

人の行動は制限できても、感情はコントロールできないのです。
「ゲームをやり続けている」という行動ではなく、その奥にある苦しみや考え、お子さんの感情に目を向けてみてください。

もし「それでもゲームをこのままやり続けるのはちょっと……」と考えるのなら、お子さんとよく話し合いましょう。
禁止や制限といった一方的な対応をするのではなく、子どもの意思と行動を尊重したうえで、「なぜゲームを辞めてほしいのか」「親(あなた)は何を不安に感じているのか」を伝えることが大切です。

もしかしてゲーム依存症?と思った時は

子どもの意思を尊重するとはいえ、ゲーム依存症・ゲーム脳といった言葉に不安感を抱く方もいらっしゃるでしょう。

そもそもゲーム依存症(ゲーム症/ゲーム障害)とは、普段の生活が破綻するほど、持続的・反復的にゲームにのめり込む状態を指します。
例えば、ゲームをしていない時にもゲームのことばかり考えて他のことが手につかなくなる、長時間やりすぎて食事もろくに取っていない、辞めたくても辞めることができない、といった状態ですね。

いくら長時間ゲームをしているとしても、ある程度の生活レベルが保てているのならゲーム依存症とは言わないのです。

ゲーム依存症は、精神疾患としても認定されています。
「うちの子はゲーム依存症なのでは……」と不安になったら、まずは精神科や心療内科等のメンタルクリニックを受診し、専門家に相談してみてください。

もしゲーム依存症であった場合にも、すぐに取り上げようとするのではなく、段階を踏んで少しずつ治療していく必要があります。
対応によっては依存性が強まる・症状が悪化する可能性もあるので、その点は十分注意しましょう。

ゲーム依存を克服するたった1つの方法

ゲームを辞めてほしいと思ったら、親がすべきことはたった1つです。

それは「何もしない」こと。

そもそも、他者の行動を辞めさせることなんてできないのです。
ゲームをやるかどうかは、あくまで本人の決めること。
本人が辞めると決めるまでは、見守るほかありません。

「それじゃ、うちの子はずっとゲームしてると思うんですけど……」と不安に思っている方、安心してください。
先ほど述べたように、ゲームをやり続ける・昼夜逆転するのは「回復の過程」。あくまで過程なのですから、必ずその先があります。
ゲームをやり続けて、ある程度気持ちが落ち着いてきたら、本人から、「次はこれがやってみたい」「外とのつながりを持ちたい」と言ってくるはずですよ。

また、仮にそういう発言がなかったとしても、「同じことをやり続ける」というのはそう簡単なことではありません。
どれだけ面白いゲームもやがて飽きるし、漫画だって何回も読んだらつまらなくなるし、自然と興味は他のものに移っていきます。

やり続けられるとしたら、それは才能。
その個性を伸ばせるように、サポートしてあげてください。

いまはゲーム開発やプログラミングについて学べる学校も増えていますからね。
それ以外にも、「好きなことを仕事にする」方法はたくさんあります。

「辞めさせる」という方向ではなく、「活かす」方向を見て、考えてみましょう。

どうしても不安な時は、子供と話し合って決めよう

「それでもやっぱり放っておくのは不安」
「ゲームに没頭しすぎて友達と接する時間も減っている」
などと感じる場合には、子どもの意思は尊重した上で、一緒に話し合ってルールづくりをしてみましょう。

この時、あくまで「指示」ではなく「提案」にすることが重要です。
そして、なぜそうしてほしいのか、なぜ提案しているのかも併せて説明してください。

親御さんが思っているよりも、子どもはきちんと考えているものです。
説明すれば、子どもなりに譲歩して、話を聴いてくれると思いますよ。

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