いつでも倒れ込めるベッド

こんにちは。暁(Akatsuki)です。

 何年も前のことですが娘が定時制高校の入学式の日に大コケしまして、その経験から、「いつでも倒れ込めるベッドがあるって、大事だな」と思った話を書きます。

 これから新しい進路を楽しみにしていらっしゃる方も、今は関係ないという方もいらっしゃるでしょう。そういうこともあるんだな、と軽い気持ちでお読みください。

定時制高校の入学式で……

 娘は中高一貫校の高1のとき、忙しい学校生活をがんばりすぎて体調不良になり中退しました。その後、定時制高校を受け直し合格しましたが、入学式後の初ホームルームで大コケしてしまったんです。

 クラス写真の撮影の順番がくるまで待たされて、その間に、「この学校でやり直すぞ」という子が目について、自分と違いすぎる、と思ってしまったようです。それで窓の外を眺めていたら、「前の学校でも教室を逃げだしたいとき、こうしていたな〜」と思いだしてしまったらしく……。それから毎日片頭痛を起こすようになり、また完全不登校に戻ってしまいました。😢

 前籍校での傷がいえていなかったのですね。弟が同じ学校だったから忘れられませんでしたし、前籍校の担任が勧めた高校を親だけが見学して親主導で次の高校を選んだ、という事情もありました。

あのときはどうすればよかったの?

 入学式のときどうすればよかったのかと、ずっと考えていましたが、あるテレビ番組にそのヒントがありました。Eテレのバリバラ(みんなのためのバリアフリー バラエティ)という番組の「カイリの謎(前後編)」です。

 解離性障害というメンタルの不調に苦しむTokinさんに密着取材して、困りごとや付き合い方を伝える番組でした。Tokinさんは夫婦2人暮らし。どうやってよくなっていったのか思い返すと、「いつでも倒れ込めるベッドがあったから」とおっしゃっていました。リアルベッドだけでなく、パートナーのサポートの意味もあったでしょう。いつでも倒れ込めるベッドがある、それが気持ちの余裕につながった、と。

 そうか、教室がつらくなったらいつでも逃げだせる、これが整っていればよかったんだ!それが、「いつでも倒れ込めるベッド」。

 たとえば子どもに、「いやになったら、『体調が悪いから』と言い訳をして逃げだしていいよ」と言っておくとか。担任の先生に、「いつ教室を出てもいいように援助してほしい」「目こぼししてほしい」と根回しをしておくとか。

いつでも倒れ込めるベッドがあったらイイね

 考えてみれば、これって普段から言えることですね。

「簡単に休んでいいよと言ったら、なまけ癖がつくんじゃないか?」と、恐れる大人はたくさんいます。でも、なまけかどうかは子どもをよく見ていればわかります。学校が安心安全な場だと思えたら、子どもは行くようになると思います。いつでも脱出口がある、と思えるのは、安心安全な場であるための一つの条件ではないでしょうか。

 大人も一緒ですね。疲れたらいつでもベッドに倒れ込んでいい。この気持ちの余裕をもっていきましょう。

春休み、お子さんといい時間を過ごせますように。
これから、いい出会いがありますように。😊

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