不登校にカウンセリングは効果ある?受診方法と拒否された時の対処法

お子さんが学校に行かなくなると、社会・地域との繋がりも薄くなりやすいですし、なかなか悩みも相談しにくいですよね。
しかし、将来に関することや学習面、人間関係、家庭環境など、悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。

そんな時、「カウンセリング」を検討する方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、不登校生とその保護者の方にとってカウンセリングは有益か、受けたい時はどうすればいいのか、といったことをご紹介します。

◆目次

不登校の子供・親にカウンセリングは効果があるの?
カウンセリングを受ける際に行うこと
不登校生がカウンセリングを受ける方法
カウンセリングを拒否された時は?
不登校専門のカウンセリングサービス

不登校の子供・親にカウンセリングは効果があるの?

カウンセリングに期待できる効果

1.自分のことを振り返るきっかけになる

不登校になるとつい、周りの目や、先のことを気にしてしまいます。
しかしカウンセリングを受けると、自分のこれまでのことや感じていることを言語化するため、“今の自分”を見られるようになるのです。

2.ストレス解消・気持ちの安定

カウンセリングを通じて自分の中に抱えていた悩みや葛藤を人に話すことで、ストレス解消・気持ちの安定が見込めます。
また、専門家が第三者的立場からアドバイスしてくれるので、あなたに合ったストレス解消法やセルフケアの方法なども見つかるかもしれません。

3.具体的な対処法を一緒に考えられる

あなたが「現状を変えたい」「自分を変えたい」と感じている場合、カウンセラーに具体的なアドバイスを求めることも可能です。

すぐに答えが出るかは分かりませんが、一緒に考えてくれる人、現状を理解してくれる人が見つかるだけでも、心の負担は随分軽くなるのではないでしょうか。

こんな時はカウンセリングがおすすめ

カウンセリングは、すべての人に必ず効果が出る、というものではありません。
そんな中でも、下記のような人は、比較的効果を実感しやすいのではないかと思います。

子どもの場合

下記のいずれかにあてはまる場合は、カウンセリングを一度受けてみると良いのではないかな、と思います。

  • 家族に相談できない
  • 気持ちを溜め込んでいてしんどい
  • 現状を変えたいと思っている
  • 人からアドバイスがほしい
  • 誰かに話を聴いてほしい

親御さんの場合

下記のいずれかにあてはまる場合は、カウンセリングを一度受けてみると良いのではないかな、と思います。

  • 子どもに対してどう声を掛けたらいいか分からない
  • 周りに相談できる人がいない
  • 自分のことを変えたい
  • このままではダメだと思っている
  • 客観的なアドバイスがほしい

カウンセリングは無理に受けても意味がない

カウンセリングは、受ける本人に「自分を変えたい」「人に話を聴いてもらいたい」という気持ちがあって初めて効果がうまれます。

そのため、
「別に話したいわけではないけど、効果があると言うし一度受けておくか……」
「周りから勧められるから行ってみようかな……」
と考えている方には、カウンセリングはお勧めしません。

自分が受けたいと思った時に、検討するようにしましょう。

カウンセリングを受ける際に行うこと

カウンセリングというと、「カウンセラーと一対一で話す」のをイメージする方が多いかと思います。
しかし実際には、カウンセリングには様々な方法があるのです。

たくさんの療法・技法がありますが、ここでは不登校生・その保護者に対しておこなわれることがある技法を3つご紹介します。

1.箱庭療法

箱庭療法とは、砂の入った箱の中にミニチュアの動物模型や玩具を置いたり、砂を使ったりして、表現・遊ぶことを通じておこなう心理療法です。

2.認知行動療法

認知行動療法は、自分の考え方やものの受け取り方のバランスを取って、気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の1つです。

問題を解決できないと感じたり、大きなストレスを感じたりすると、人はネガティブ思考に偏りがちなのですが、その偏りを減らし、フラットにものごとを考えられるよう働きかけます。

うつ病や不安障害、不眠症など、多くの精神疾患に対しても効果があるとされています。

3.自律訓練法

自律訓練法は、心と身体の緊張感を緩和させる技法です。
不登校などによる不安感を緩和する狙いがあります。

慣れれば一人でも取り組めるようになるため、テスト前や登校前に不安・緊張を感じる場合などのセルフコントロールが可能となります。

不登校生がカウンセリングを受ける方法

1.スクールカウンセラーを利用する

カウンセリングルームや相談室を設けている学校の場合は、学校を通じてスクールカウンセラー・臨床心理士等に相談するのが良いでしょう。
学校に行かないと受けられなかったり、事前の予約が必要だったりすることもありますので、利用方法などは学校にご確認ください。

2.精神科・心療内科・児童精神科を受診する

心療内科や児童精神科などを受診するのも方法の1つです。
ただし、こういった医療機関では必ずしもカウンセリングを利用するわけではなく、投薬治療なども取り入れられています。
希望する療法などがある場合は、受診の前に一度電話・メールなどで確認してみることをおすすめします。

3.不登校専門のカウンセリングサービスを利用する

今は、全国各地に「不登校専門のカウンセリングサービス」を提供しているところがあります。
学校の施設や医療機関に比べると費用は高額になりますが、不登校に関する専門知識を持つカウンセラーが対応しますので、比較的効果は望みやすいかと思います。

カウンセリングを拒否された時は?

保護者の方がカウンセリングを望んでも、お子さんが拒否する場合があります。
そういった時には、どうすれば良いのでしょうか。

無理に薦めるのはNG。本人の意思に委ねる

前述した通り、カウンセリングは無理に受けても効果が期待できません。
無理やり受診させようとするのではなく、あくまで本人の意思に委ねましょう。

過去の体験を話したり、自分の感情を言葉にしたりすることで、かえって過去を思い出し不安定になってしまう子もいます。
どんな方法が合っているかは人によりますから、じっくりとお子さんに合う方法を探していきましょう。

「人に相談できる」環境ができるだけで安心できる

ではカウンセリングを受けなかったらすべてが無駄になったのかと言えば、そんなことはありません。

「できるけどしない」ことと、「できない」ことは、似ているようで天と地ほどの差があるのです。
カウンセリングサービスを利用できることを知っている。
親が自分に対して協力的であることを知っている。
ただそれだけ、「知っているだけ」でも、大きな安心感に繋がります。

後々、お子さんから「あの時に言ってたの、行ってみたいんだけど……」と言ってくれるかもしれませんので、すぐには受けられなくても、資料などは用意しておくと良いでしょう。
もちろん、カウンセリングを利用せずに心身を回復させていく人も多くいます。

不登校専門のカウンセリングサービス

最後に、不登校専門でカウンセリングサービスを提供しているところをいくつかご紹介します。

1.不登校カウンセリングセンター(東京・愛知・福岡)

相談件数16万件以上、臨床データ10万以上の実績を持つカウンセリングセンターです。

無料でメール相談することも可能です。
お子さんの状況などに合わせて、フリースクールや病院をご紹介することもあります。

概要

名称 不登校カウンセリングセンター
対象 お子さん・保護者の方
相談内容 不登校
受付時間 24時間
料金 初回:無料
2回目以降:9,980円/回
※返金制度あり
住所 ○東京支部
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13○愛知支部
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄4-2-10○福岡支部
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4-8-2
問い合わせ 052-251-0554
お問い合わせフォーム
サイトURL http://www.futoukou.jp/

2.淀屋橋心理療法センター(大阪)

治療歴40年の精神科医師と、カウンセラー歴30年の症状別ベテランカウンセラーが対応します。
土日祝、夜間もカウンセリング治療が可能ですので、ライフスタイルに合わせてご利用ください。
また、家族療法を取り入れ、お子様ご本人だけでなく、ご家族の方に対してもアドバイスなどを提供しております。

概要

名称 淀屋橋心理療法センター
対象 お子さん・保護者の方
相談内容 不登校,非行,家庭内暴力,摂食障害(過食症,拒食症),ひきこもり,ニート,うつ,抑うつ,職場のストレス
受付時間 10:00-20:00
料金 要問合せ
住所 〒561-0872
大阪府豊中市寺内2丁目13-49 TGCマンション第8-201号室
問い合わせ 06-6866-1510
rainbow@mxs.mesh.ne.jp
サイトURL https://www.yodoyabashift.com/sr/

3.ほっとスペースAISES(広島)

学校でのスクールカウンセラー経験や、小学校教員免許を持つカウンセラーが対応します。
完全予約制で予約の無い場合はご訪問されてもご相談に応じられないためご注意ください。

概要

名称 ほっとスペースAISES
対象 3歳~未成年のお子さん・保護者の方・教育関係者
相談内容 いじめ,不登校,発達障害,学習障害,子どもの心理・発達,子どもとの関わり方,子どもの対人関係のトラブル,子育て,しつけの悩み,職務上の悩みなど
受付時間 月~土:10:00-19:00
料金 6,000円/60分
※延長の場合は2,000円/30分
※利用料減免制度あり
住所 〒730-0016
広島県広島市中区幟町3番1号 第3山県ビル6階 ほっとスペースAISES
問い合わせ 090-9468-0556
サイトURL https://aises.info/counseling/

4.家族と子どものカウンセリングルーム「宇都宮」(栃木)

日本小児科学会認定小児科専門医のカウンセラーが対応します。
子育ての経験や夫との関係、両親との生活や介護などの経験を活かして、ご相談を伺います。

概要

名称 家族と子どものカウンセリングルーム「宇都宮」
対象 お子さん・保護者の方・ご家族・カップル
相談内容 不登校,引きこもり,言葉の遅れ,落ち着きのなさ,食の問題,不安,不眠,いじめ,自分のひどい落ち込み,イライラ感,子育てに関する不安など
受付時間 9:00-18:00
※日曜,祝日は休み
料金 ○20歳未満の方
5,000円/50分
○20歳以上の方
6,000円/50分
○ご夫婦・カップル等
8,000円/50分
※延長は3,000円/30分
住所 〒320-0026
栃木県宇都宮市馬場通り1-1 シティタワー宇都宮 1302号
問い合わせ 028-680-5350
お申込みフォーム
サイトURL http://www.tsuneyamasyounika.com/

5.神戸こども心理相談室(兵庫県)

兵庫県神戸市を中心にカウンセリング活動をおこなっております。
不登校やいじめの他、学校生活におけるさまざまなお悩みやご相談に対応させていただきます。

メールカウンセリングもできますので、お気軽にご相談ください。

概要

名称 神戸こども心理相談室
対象 お子さん・保護者の方
相談内容 不登校,いじめ,学校不適応,発達障害,学校問題
受付時間 10:00-12:00/13:00-17:00/18:00-20:00
料金 初回相談:2,000円/40分
2回目以降:3,000円/50分
※延長は500円/10分
住所 〒650-0044
兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目8-4 神戸市産業振興センター 5F SOHOプラザ / KIC東
問い合わせ 090-1909-4339
お問い合わせフォーム
サイトURL http://kobe-shinri.com/

6.カウンセリング うざぎの耳(東京都)

関東近郊を対象に、デリバリーカウンセリングサービスを提供しています。
「子どもを学校に残してカウンセリングには行けない」「子どもの前では話せないことがある」といった場合にはオプションでシッターサービスもありますのでご安心ください。

概要

名称 カウンセリング うざぎの耳
対象 保護者の方
相談内容 不登校,引きこもり,発達障害など
受付時間 10:00-18:00
※定休日:土日祝
料金 ○カウンセリング料金
初回面談:無料
※交通費として一律1,000円を頂戴します
2回目以降:9,000円/80分○デリバリーカウンセリング回数券
5回券:40,000円
10回券:75,000円

○個人講座(全3回)
60,000円/120分

○シッターサービス
初回面談:2,000円/60分
2回目以降:3,000円/90分

○イベント
学校ギライの寺子屋:3,000円/2h
不登校生ママのお茶会:1,500円/2h

○うざぎの耳会員制度
年会費:100,000円
分割払い:8,000円/月 × 12回

住所 東京都江東区
問い合わせ 050-5215-5085
サイトURL http://www.usaginomimi.info/

まとめ

今回は、不登校生とその保護者の方に対するカウンセリングのメリット/デメリットや受診方法などをご紹介しました。
カウンセリングに限ったことではありませんが、孤独になりやすい不登校生にとって、相談できる人・いざという時に話せる人というのは非常に重要な存在です。

対面での相談が難しい場合や金銭的な負担が心配な場合には、当スクールでは無料でLINE相談を受け付けていますので、ぜひご利用ください(*´`)

参考文献
自律訓練法の子どもへの応用|神戸こども心理相談室
認知行動療法とは|認知行動療法センター
ママたちの声を集めて届けるSNSはじめました。

未来地図の公式SNSでは、「ママたちの声を集めたアンケート回答」や「先輩ママたちの経験談」を中心に、さまざまな情報をお届けしています。ぜひフォローしていただけると嬉しいです(*´`)

keyboard_arrow_up