スローガンの乱暴さ

2427 2 personそら edit2020.09.17

学校、私はめんどくさいけど行った。
娘は、めんどくさいから行かない。

こんなの、不登校の理由にならないと、初期の頃娘は自分を責めてました。
私もそんな理由で行かないなんてあり得ないと本気で思ってました。

今朝テレビでHSPをタレントがカミングアウトしたと報道していたのを見てモヤモヤっとしました。
些細な言葉のひとつひとつが、病気ではない、特性だと括りながらも明らかにHSPの人達が不快になるような大多数の乱暴な目線での報道の仕方でいやな気持ちになりました。

不登校始めて一年余りの娘は、最近とても心が健康になりいろんなことを話してくれます。

つい最近、夢の話を聞きました。
「学校行って友達と遊んですごい楽しかったんだけど、授業始まって全員挙手とか目指せオール5(各自の授業に対する取り組みの評価)とかやり出したら気持ち悪くなって結局帰った」

昨日、私のS Cと配布物受取りのため学校へ行き担任といろいろ話しました。
娘が友達と繋がりたいと言い出したこと、保健室や相談室や支援センターは絶対いやで、行くならクラスだと言っていること、そして夢の話。

親身になって下さっている担任は、「そっかー😣、実はまさに今オール5目指してクラスで取り組んでるんですよね〜。体育大会も修学旅行も合唱コンも中止になって、クラスで一丸となって発散する機会がなくて。こういう取り組みでもしないとひとつになれないかな…って。」
先生方にしたら苦肉の策のようでした。

私はこの「ひとつになる」がなんだか引っかかりました。

体育大会や合唱は一丸になる楽しさは確かにある。もちろん、嫌いな子もいるけれど。

だけど、全然挙手するまで手を挙げ続けてなくてはならないとか、そこに意味を見出せない子もいる。たかだか15歳。先生の胸の内を思い計るほどそこまで大人ではない。

帰宅して配布物を開けたら、世界にひとつだけの花の歌詞プリントがありました。
それぞれ自分だけの花を咲かせることだけに一生懸命になればいい…

矛盾してるわ。

言ってることとやってることが違うって、そりゃ思いますよ。

みんなが同じ方向を向いてひとつになろうなんて、現実無理でしょ、
本気で思ってる先生がいたら逆に怖いわ。
戦争に向かっちゃうよ。

少数派が生きるのは何かと難しい。

でも、既存の仕組みに気持ち悪さを感じることは、とても健全なことだと思います。
オンライン教育を早急に取り入れることで、不登校の子達も勉強ができる、など聞きますが、今の文科省の感覚ではオンライン授業もうちの娘はいずれ不登校になる気がします。

一体なんなんでしょうね。

小中学校のこの「一体になる」信仰。
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コメント一覧

  • たまこさん、遅くなりましたが、返信ありがとうございます。

    すごい中学だったんですね!
    そういったやり方がまかり通っているなんて驚きです。
    軍隊育てるつもりなのかしら。

    娘は学校は社畜を育てるところだと言っていますが、私も含め疑問を感じながらも、或いは疑問も感じずその中でいい評価を受けようと頑張る子が大多数だと思います。でもそういうタイプの人が、実社会では圧倒的に必要。
    従順な大多数と良いリーダーなら理想的に事が運ぶのでしょうけれど。

    たまこさんのおっしゃるように、私も娘が不登校にならなければ、少数派を見ようともしないばかりか、学校行ってない子を指してあんな風にならないといいなんて思うとんでもない人間でした。
    以前の自分をとても愚かに思います。
    本当に、憎いという言葉、ぴったりです。

    娘によって私は助けられたと思っています。
    娘も私も、少なくとも同じ苦しみを背負っている人達の気持ちは痛いほどわかるようになりました。

    不登校初期の頃、まず読んだ河合隼雄さんの本の中で、「子どもに問題が起きている時は、その家族にとって、何か課題を乗り越えなければならない時が来ているのだ」という一文がありました。

    私はこの言葉が常に心の奥底にあり、今の状態を乗り越えられた時は家族それぞれがぐっと成長しているだろうと思うことが、遠くにある灯台の灯りような希望でもあります。

    信じて待つこと、言葉にすれば簡単ですがとてつもない忍耐です。わが子とはいえ私も母親である前にひとりの人間。娘の小さな一言、ふとした表情の曇りで気持ちがザワつき、泣きたくもなります。

    たまこさん、こちらのサイトも含め苦しい時はいろんなところに泣きついてでも日々やり過ごしていきましょ笑

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  • schedule約4年前

    そらさん

    全く同感です。我が家も同じように学校制度や担任の理不尽で行けなくなったと思っています。
    進学校でもないのに中3のときは「平日2.5時間、休日5時間の勉強は当たり前、10時間勉強する日を作る」ように言われていました。行事は常に優勝を目指すのが当たり前と努力させられていました。9月に30キロのマラソンもさせられました。
    授業態度を3段階で毎日評価され、連帯責任を負わされていました。
    席は問題があると思われていたのか息子は最前列のことが多く、懇談では「このまま〇〇高校に行っても(勉強する習慣ができていないから)退学することになる」とか「体格が痩せすぎていて気になる(食べることを努力しましょうの意)」などと言われました。
    不幸なことに持ち上がりで2年連続でした。熱血の体育会系単細胞教師でした。でも、私はいい先生だと思っていたんです。息子もそこまで嫌いじゃないと言ってましたし、卒業式では生徒から称賛の寄せ書きをもらっていました。

    以下のBBCの記事に、futokoは子供自身や家庭の問題ではなく1年間同じクラスに閉じ込められブラックな校則がある学校制度の問題であり、人権侵害だと紹介されています。フリースクール、ホームスクーリング、私立の通信制に行くことになった学費を国が補償するべき。今は我が家がトンネルを抜けていないこともあり、そう感じています。
    https://www.bbc.com/news/world-asia-50693777

    自分が小学生の頃から不登校(登校拒否)の子はいたけど、理解しようとしていませんでした。今は目から鱗が落ちたような気持ちで、そういう意味では感謝もしますが、あの頃から何も変わっていないと呆然としてしまいます。
    外がこんなだから家では癒されないといけないのに、子どもの辛さに思い至らず「なんで先に宿題できないの?」「受験生なんだから勉強したら」「家庭訪問で注意されたから厳しくしなきゃ」と、無神経に子供に接していた自分が憎くてなりません。

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