
フリースクールインタビュー企画!
今回は全国各地でフリースクールを開催している「フリースペース」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。
まずは自己紹介をお願いします
フリースペースの代表の金坂(かねさか)と申します。大学卒業後は不動産関連会社に勤務をし、その後独立をしてインターネット通販やホームページ制作、ウェブマーケティングなどを行う会社を設立しました。そして新規事業として2024年11月にフリースクールをオープンしました。1人1人不登校になってしまった原因は様々であるとは思いますが、そのような子供たちにとって居心地の良い場所となれるよう努力をしていきたいと考えております。
フリースペースはどのようなフリースクールですか
勉強もしますし運動もします。もちろん遊びもしますしゲームもします。しかし子供たちに何かを強制をするようなことはしません。あくまで子供たちのその日の体調や心の状況などを考慮し、1人1人の考えを尊重してその日に何を行うかを決めております。
また例えば毎週水曜日は近隣の公園に遊びに行くのですが、どの公園に行くかは子供たちに決めてもらっています。子供たちの自主性や社会性が自然と育まれる環境を整えることこそが私たちの役割だと考えています。
また当スクールには元気の良い子が多いと感じています。もちろん入会当初はなかなか自分を出せずにいる子がほとんどです。しかし、数週間たつと別人のように元気いっぱいになる子がほとんどです。この子こんな感じの子だったっけ?とスタッフ全員が良い意味で首をかしげることも多々あります笑。
フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください
私には息子が2人いますが、その息子たちが通っていた小学校にはサッカー部がありませんでした。そこで同じ小学校のサッカー大好きお父さん軍団数名でサッカー部を立ち上げたことから私の子供たちとの関りが始まりました。子供たちとの関りは難しい面もありますが、とてもやりがいを感じました。
そしてそのサッカー部にも学校には行けないけれどもサッカー部の活動には参加してくれる子が複数名いました。その不登校の子たちはサッカーを通じて新たな友達もでき、最終的には学校にも通えることになったのです。
この経験を通じて不登校の子供たちのために何かできることはないかを思い、フリースペースを設立しました。
実際に設立してみてどんなことを感じましたか?
まずは環境によって子供たちは全く違う自分を表に出すことができる、ということを学びました。入会後数週間経つと、だいたいの子供たちが鼻歌を歌ったり大声で笑ったり友達と名前で呼び合いながら遊んでいる光景を見ることができます。しかし、保護者の方に聞くと学校ではそのような素振りは見せたことがないという話をよく聞かせていただきます。
決して学校が悪いと言っているわけではありません。しかし、多様性が叫ばれる昨今では義務教育期間中の子供たちの居場所の多様性に関してもより一層の議論が必要なのではないか、という思いが日を増すごとに強くなっております。
運営していて印象に残っていることがあれば教えてください
嬉しいことに当スクールには設立間もないにも関わらずたくさんのご相談やお問い合わせをいただいております。お問い合わせがあった際には、直接スクール来ていただきまずは保護者さまからお話を聞かせていただいております。その時に常に感じることは、保護者さまが不登校であることについて誰にも相談できず抱え込んでしまっているのではないか、ということです。
ご相談に来てくださる保護者さまの中には、とても思いつめた表情をされている方もいらっしゃいます。不登校の問題は子供たちに関わることだけでなく保護者の方にとってもとても重要な問題であることをより一層認識させていただきました。
しかし、ご縁があって当スクールに入会していただいた保護者さまの表情は皆さま明るくなります。子供たちが元気に友達といることができる居場所が見つかり心のもやもやが少し晴れたのではないか、と想像しております。
不登校に関する事項は、子供たちに関することだけではなくそのご家庭に与える影響がとても大きいということを肝に銘じて今後も運営をしていきたいと思っております。
これからどのような場所にしていきたいですか?
「学ぶときは学び遊ぶときは遊ぶ」という思いのもと、子供たちの自主性を最大限に尊重したうえで社会に出るために必要なものを少しでも身につけてもらいたいと考えております。
当フリースクールでの生活は学校生活と比べればストレスは限りになく少ないと思っております。学校生活では勉強や友達関係など様々なストレスの中での生活を強いられます。しかしある意味ではそのような環境下でストレス耐性というものも鍛えられると私は思っております。
当スクールでは今後は子供たち1人1人が耐えうる範囲での課題なども課していきたいと考えております。ストレスフリーな環境で成長した後にストレスフルな社会において活躍することはとても難しいと感じております。
社会にでてしっかりと活躍できるような大人になってもらえる事こそが当スクールの存在意義であると思っております。
最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!
この世の中も社会の在り方もどんどんと変化しております。フリースクールという第三の場所の認知が少しずつ広まってきているように、教育という分野に関しても変革期が来ているのではないかと思っております。
AIやオンラインが発展し続けている現在では、学ぶ場所も学び方も多様な選択肢があると思います。無理やり1つの選択肢を選ぶ必要はないのではないかと感じております。
1人1人の子供たちには、状況に応じた学ぶ場所であり学び方を選択する権利があります。その選択肢の1つに当スクールもなれるよう今後も努力をしていきたいと思っております。
――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。
- ◆フリースクール「フリースペース」の詳細はこちら
- https://miraitizu.com/freeschool/88561
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