【インタビュー】フリースクール「自然探探険型オルタナティブスクール 「太陽と森のスクール 二子玉川」 好きを軸に!五感を使うを大切に! 」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は東京都でフリースクールを開催している「自然探探険型オルタナティブスクール 「太陽と森のスクール 二子玉川」 好きを軸に!五感を使うを大切に! 」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

こんにちは。太陽と森のスクールの運営をしている七ちゃんです。どんな時も「子どもの心と力を信じて全力で応援する」をモットーに、10年以上子どもたちと関わってきました。公認心理師として不登校支援に携わる一方で、劇団プレイバッカーズのメンバーとして全国の学校を巡り、生徒参加型の即興劇を通じて「心の風景」を共に感じる授業も行っています。

自然とアート、生き物と子どもが大好きで、二子玉川プレーカーでは地域の子どもたちと焚火ご飯や泥んこ遊び、木工や昔遊びを5年ほど主催。パッチ・アダムスのクラウンチームとしても活動し、ピエロとして子どもたちと笑い合う日々も過ごしてきました。

私自身、進学校で机上の学びに追われる学生時代を過ごしてきた経験から、「本当の学び」とは何かをずっと考えてきました。正解のない問いに向き合い続ける中で、一人ひとりの子どもが持つ「キラリ」と光る個性を信じて育むこと、それこそが教育の原点ではないかと感じています。

この場所が、学校に行かない選択をした子や、今はまだ居場所を探している子にとって、「ここにいていい」と感じられる安心の場所になりますように。何もやらなくても、あなたはあなたのままで素晴らしい。そんな思いを胸に、これからも一緒に、のびやかな毎日を創っていきたいと思っています。

自然探探険型オルタナティブスクール 「太陽と森のスクール 二子玉川」 好きを軸に!五感を使うを大切に! はどのようなフリースクールですか

東京都フリースクール助成金申請認定校、「東京都フリースクール等ネットワーク(TFN)」「NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟」「NPO法人フリースクール全国ネットワーク」会員。

□好きから学習につなげる探求学習!

□沢山散歩します。脚を動かします!

□草花木、土、水に触れ、五感を使うことを大切にします!

□隔月に一回、二子玉川プレーカー(水曜)で、薪を割ったり、火起こしして料理を作ります!のこぎりで木工もするよ!

□読書は学びの根幹。皆で本を音読する時間があります!

□一人ひとりの良さ伸ばし、尊重します!

□失敗は成功の元。チャレンジと失敗を推奨し、振返り、再チャレンジする時間を作るよ!

□あなたは、ただ存在しているだけで素晴らしい!どんな時もあなたの力を信じて応援するよ!スタッフは全肯定で迎えます!

□テスト・宿題もありません!服装も自由!

□野外活動・畑作業・文化祭やスポーツフェスティバルなどイベントも自由参加!

□クラウンが遊びに来てくれる時もあるよ!

□楽器にも触れたい方!

□子ども達で意見を出し合って決めたい方!

□大人数のフリースクールが苦手な方

□学校的な施設でなく、アットホームな環境で過ごしたい方

□好きを深めたい方

□自分のペースで勉強を進めたい方

□日光浴を行い、朝晩規則正しい生活が身につけたい方

□自然の中で過ごすことが好きな方

□身体を動かし、体力をつけたい方

□探索や自然生物、植物に触れたい方

□火起こしや、薪での料理を作ってみたい方

□様々な楽器に触れたい方

□アートが好きな方

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

私がフリースクールや適応指導教室で活動をしているのは、逃げ場を作りたいからです。 「生きている意味について」考えたことはあるでしょうか。私がまだ、フリースクールで働き始めてまもない頃、子供から次のような質問を受けました。「先生、生きなきゃいけない理由ってなんですか。」 その生徒は、友達以外にはあまり口を開かず、自傷行為を繰り返したりしていました。しかし、少しずつ親しくなり、私に少しだけ心を開いてくれた頃、生徒に先ほどの質問を投げかけられました。

 

 その子は程なくして、家庭との調整が上手くいかず退学となってしまいました。 私はその時、何を言ってあげるべきだったのか、その後繰り返し考えました。そして、重要なのは言葉よりも、もっと根本的なことだと思いました。 「なぜ生きるのか」それは、幸せに生きることができたなら、考えない疑問だと思います。今を生きることが苦しくて、でも生きなくちゃいけなくて、そうした状況にいる時、こうした考えは頭に浮かぶのだと思います。私は答えを出そうとしていましたが、答えを出すことはさして重要なことではありませんでした。重要なのは、生きることの意味を考えなくていいような場所を作ること、ただ生きることができる場所、それを作り出すことが重要なのだと思ったのです。

 

   社会には苦しいことが沢山あります。人間関係に勉強、スポーツ、将来、健康、恋愛。全てを上手くやるのは、とても難しいことです。そして、そのほとんどと対峙して戦うことを求められます。もちろん、戦うことも重要なことですが、それと同じくらいにげるというのも重要なことです。逃げるな んて弱虫だな、と揶揄されてしまいそうですが、弱虫で良いと思います。動物は危険な動物がいれば逃げますし、苦手なものは吐き出します。そして、私達だって動物です。 争いから逃れたい、苦しいことから逃れたい、そうした子達が逃げて来られるように、ただ楽しく生きれるように、安心できるように、生きることに疑問をもたないような日々を送れるように、そんな逃げ場を作りたいと思っています。 そして、ここがそんな、逃げ場所や居場所になればと思っています。よろしくお願いします。

 

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

実際に太陽と森のスクールを設立してみて、毎日が驚きと感動の連続です。自然の中で遊び、探検し、笑い合う子どもたちの姿は本当にいきいきとしていて、その表情や言葉に何度も胸を打たれています。学校に通わないという選択をした子どもたちは、決して弱さではなく、自分を守るための勇敢な一歩を踏み出したのだと実感します。そんな子どもたちと過ごす中で、私自身も「ただそこにいるだけで素晴らしい」ということを、何度も教えてもらっています。教育の枠を越え、心から安心できる場所の大切さを、今強く感じています。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

森を歩きながら子どもたちが何かを見つけて歓声をあげたり、川辺で夢中になって石をひっくり返して生きものを探したり――そんな何気ない一瞬が、運営していて何より心に残ります。自然の中で安心して自分を出せる環境があると、子どもたちは本当にいきいきと動き出します。自分の「好き」を堂々と語れるようになったり、仲間と笑い合う時間が増えたり、少しずつ変化していく姿に日々感動しています。あの日、「ここは毎日が冒険だね」と笑った子の言葉が、今でも胸に残っています。子どもたちと共に過ごす時間が、私にとってもかけがえのない学びと喜びです。

これからどのような場所にしていきたいですか?

これからも「ただ存在しているだけで素晴らしい」と心から伝えられる場所でありたいと思っています。子どもたちが「好き」や「夢中」を見つけ、自分らしくいられる時間を大切に育んでいけるように。学校という枠にとらわれず、安心して失敗できて、何度でも挑戦できる――そんな、命のままに過ごせる居場所でありたい。社会に疲れた子どもや大人が、ふっと力を抜いて「ここなら大丈夫」と思えるような、逃げ場であり、始まりの場所を目指していきます。

そのためには、まず私たち大人自身が、失敗を恐れず、何歳になっても挑戦し続ける姿を見せていくことが大切だと感じています。世界には楽しいこと、美しいことがたくさんある。そんな「生きてみたい」と思える瞬間を、子どもたちと一緒に感じ、分かち合っていきたい。子どもも大人も一人ひとり違っていい。一人ひとりが持つ小さな輝きを見逃さず、その光を信じ、そっと応援し続けられる場所でありたいのです。

ここが、何かにならなければいけない場所ではなく、「そのままのあなたでいい」と言える場所であるように。いつかこの場所で過ごした時間が、その子の人生の中であたたかな光として残っていくことを願いながら、これからも丁寧に、この場を育てていきます。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

保護者の皆さまへ

いつも子どもたちを大切に育んでくださり、ありがとうございます。太陽と森のスクールでは、「どんな時も子どもの心と力を信じて、全力で応援する」ことを何より大切にしています。子どもたちが安心して自分らしくいられる場所、そして好きや夢中を見つけていけるような日々を、自然の中で一緒に紡いでいきたいと思っています。

現代の子どもたちは、スマートフォンやタブレット、ゲームといったデジタル機器に囲まれた生活の中で、無意識のうちに心と身体が緊張状態になっていることが多くあります。交感神経が優位になりやすく、リラックスするタイミングをうまく持てずに、眠れない・集中できない・疲れがとれないといった悩みを抱えているケースも少なくありません。

そんな中で、自然と触れ合う時間はとても大きな意味を持ちます。朝日を浴びて体内時計を整え、草の匂いや木漏れ日、川の音に包まれながら過ごす時間は、心身を深くリセットしてくれます。フィトンチッドと呼ばれる植物が放つ香りには、リラックス効果や免疫力の向上、ストレスの軽減といった科学的な効能もあることがわかっています。

自然の中で過ごす子どもたちは、五感をひらいて全身で世界とつながります。全力で走る、木に登る、泥にまみれる、虫に夢中になる。そんな「生きている実感」のある体験を通して、自分もまわりも自然も、まるごと大切にできる感覚が自然と育まれていきます。

太陽と森のスクールでは、子どもたちとたくさん歩き、たくさん笑いながら、「自分ってこのままでいいんだ」「世界って悪くないな」と思えるような日々を大切にしています。子どもたちが疲れたときは、無理をせず、一緒に深呼吸をしながら立ち止まれるような、そんな居場所でありたいと願っています。

保護者の皆さまとも手を取り合いながら、子どもたちの健やかな成長を、共に見守り、支えていけたらと思っています。どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「自然探険型オルタナティブスクール 「太陽と森のスクール 二子玉川」 好きを軸に!五感を使うを大切に! 」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/82716
  • 0
ママたちの声を集めて届けるSNSはじめました。

未来地図の公式SNSでは、「ママたちの声を集めたアンケート回答」や「先輩ママたちの経験談」を中心に、さまざまな情報をお届けしています。ぜひフォローしていただけると嬉しいです(*´`)

keyboard_arrow_up