【インタビュー】フリースクール「多機能型事業所スピカ(ふじみ野市)」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は埼玉県でフリースクールを開催している「多機能型事業所スピカ(ふじみ野市)」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

はじまして。
合同会社Spica 代表の新田哲男と申します。

多機能型事業所スピカは、「不登校」や「引きこもり」の子ども達も利用できる学習型の社会福祉事業所として2022年3月に設立しました。
無理に学校に行かなくても「スピカ」を利用することで出席扱いにしてもらえるように、e-Learningによる学習支援を導入しています。

特性を持ったお子様だけでなく、LD(学習障害)、起立性調節障害、感覚過敏等の発達障がいで、集団生活や通学が難しい等お悩みの方、様々な理由で学校に行けない子ども達が安心して過ごせ、学校に行かなくても学べる場所を提供しています。

多機能型事業所スピカ(ふじみ野市)はどのようなフリースクールですか

無理に学校に行かなくても「スピカ」を利用することで出席扱いにしてもらえるように、e-Learning(天神)による学習支援を導入しています。

学校に行けない子ども達の中には、集団生活が苦手な子が多くいます。その子達にとって、朝から夕方5時までの拘束時間はすごく長いのではないかと感じています。

そこで、拘束時間をなくし、なるべく集団活動・集団生活が苦手なお子様が自由に利用できるプログラムを取り入れました。

又、日本情報処理検定協会から準試験会場の認定を頂き、以下の各種検定を受験することができます。
〇日本語ワープロ検定
〇情報処理技能検定
〇文書デザイン検定
〇ホームページ作成検定
〇プレゼンテーション作成検定
〇文章入力スピード認定

又、日本漢字能力検定協会からCBTS準会場の認定を頂きましたので、当施設にて「漢検CBT」を受験することが可能になりました。
パソコンとタブレットを利用して漢字検定 2級~7級を取得することが可能です。利用児童だけでなく一般からも試験に参加できます。

更に、一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会様より許可を頂き、当施設にて「TOEIC Bridge L&R IPテスト(オンライン)」を受験することが出来るようになりました。
パソコンを利用して受験することが可能です。
※利用児童だけのみ受験可能となっていますので、ご注意ください。
就労にとても有利になる資格になると思いますので、是非活用してください。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

私自身、息子が学校に馴染めず不登校の時期がありました。
当時は学校に行かない理由を教えてくれず、高校になってようやく「いじめがあった。先生とも上手く関係を築けなかった。心配かけたくなかったから言わなかった。」と心の内を話してくれた事がありました。
その時私は、もっと何かしてあげられる事はなかったのか…と自分自身を責めると共に「もっと子供たちの気持ちを理解したい」「1人で悩む子ども達を支援したい」という想いが募り、会社を辞めて自児童福祉施設放課後等デイサービスに転職しました。

実際に働いてみて、放デイはもちろん素晴らしい施設ではあったのですが、集団生活に馴染み、社会性を身に着けることが目的であり、集団生活が苦手なお子様が放置されている状態で、不登校児は受け入れないという場所がほとんどでした。

「不登校児」 は「健常児」と同じように認識されてしまい、「障害福祉サービスが必要なのか?」「通学できない習慣がついてしまうので、無理矢理でも学校に行かせた方が良い」と反対されるという現状があるのです。

障害を持った子ども達だけでなく「不登校」や「引きこもり」の子ども達も利用できる拠り所でありたい。
そんな想いでスピカを設立し、子ども達を支援しています。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

子どもたちは「安心できる場所で過ごしたい」「安心できる場所で、もっと勉強をしたい」と思っても、その場所がなく、追い詰められていると感じています。

実際に、学校に通学できないお子様と向き合っていますが、こちらが教えられることや、気付かされることが多く、大きな可能性を持った子どもたちと感じました。

そして、今までお友だちとコミュニケーションをとる事が出来なかったお子様が、「人と話すのが楽しい」「初めて人に必要とされていると感じた」と保護者や関係者に打ち明けてくれる喜びの報告を聞くたびに、事業所を立ち上げたことは間違いでは無かったと思っています。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

最近うれしかったことが2つあります。

一つは、うちに通ってくれている子が、学校の中間テストを受けに、3年振りに学校に通学してくれたこと。

もう一つは、うちに通ってくれている子が「将来ここでアルバイトしたい」と言ってくれたことです。

スピカは、不登校の子ども達にとってかけがえのない『社会とつながれる居場所』となっています。
未来の子ども達の為にも、なんとしても施設を存続させたいです。

これからどのような場所にしていきたいですか?

これからも子どもたちに愛されて、子どもたちが自分の意思で来てくれる、安心して過ごせる場所にしていきたいです。

子どもたちだけでなく、保護者も安心して過ごせる場所、ホッと一息つける場所、それを目標に運営しています。

お子様 ひとりひとり みんな違いがあります。
お子様 ひとりひとり できることは違います。
それぞれの「できた!」を
大切に育んでいく場所で ありたいと思っています。
お子様自身が うれしいと感じ、楽しいと感じながら
無理せず成長できることを支援していきます。
お子様だけでなく、
保護者様の想いに寄り添い、ご家族とともに、
お子様の成長を支援していきます。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

私自身、中学生の時に不登校の時期がありました。
私の息子も不登校の時期がありました。
今の子どもたちは、当時の私たちより悩んでいることも多いと思います。
先日、報道であった旭川の事件をみると胸が痛くなります。
逃げ場を失ない、追い詰められた子どもたちが安心できる場所。
「1人で悩まなくても大丈夫」と声を掛けてもらえる場所を提供したいです。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「多機能型事業所スピカ(ふじみ野市)」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/41857
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