【インタビュー】フリースクール「フリースクール新宿アレーズ」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は全国各地でフリースクールを開催している「フリースクール新宿アレーズ」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

はじめまして。
フリースクール新宿アレーズ代表の石垣です。

私は中学生のころ不登校を経験しました。
通信制高校、大学を経て学生時代よりフリースクール活動にかかわり始め、その後10年間かかわったのちに新たな居場所の必要性を感じ、フリースクール新宿アレーズを立ち上げました。

趣味はスポーツ観戦とゲームです。子どもたちともスポーツ系の話で盛り上がったり、ゲームをしたりして楽しく活動しているほか、ピアノが少し弾けるので一緒に楽器をしたり、バンドを組んで演奏したりしています。

フリースクール新宿アレーズはどのようなフリースクールですか

昨今、様々な特色をもつフリースクールが増えています。
・勉強のサポートを中心としたフリースクール
・学校復帰を目指すフリースクール
・プログラミング等、プログラムに特色のあるフリースクール
・自然体験を中心としたフリースクール
・発達障がい等の支援が手厚いフリースクール
・自宅から参加できるオンラインフリースクール
……などなど、様々です。

私たちフリースクール新宿アレーズは「安心して過ごせること」を最も大切にしているフリースクールです。
今できないこと・やりたくないことは決して無理はさせず、まずは今やりたいこと・できることをとても大切にしています。

小学生から高校生まで、約20名が所属しています。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

学生時代、自分自身が不登校をした経験を何か生かしたいと考えていたところ「NPOにインターンに行く」という授業を受け、そこでフリースクールと出会いました。
実は、私の不登校時代に親から「フリースクールっていうところがあるよ、行ってみたら」と言われたことはあるものの、当時は「そんなわけのわからないところは行かない」と突っぱねた過去がありました。
そんな中で改めてフリースクールに出会い、「こんなに子どもたちが自由に、元気に、活発に過ごしていて面白い」と思い、そこからフリースクールにかかわり続けています。

新しくフリースクールを設立しようと思ったきっかけは、もっと自由なフリースクールが必要だと感じたためです。
大人が用意したもの、大人がやってほしいことは、子どもはよく感じ取り、プログラムの参加率もあまりよくありません。
子どもの「やりたい、やってみたい」こと、「無理にやらせない、強制しない」を特に大切にして、フリースクールを運営しています。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

不登校の子どもは、大人が想像する以上に自己評価が低く、自己否定感が強い傾向にあります。
だからこそ、”場”に受け入れてもらう、今やりたいことを仲間やスタッフと一緒に行う、ということは前を向くためにとても大切なことだと日々感じています。

私たちフリースクール新宿アレーズはゲーム含めて何でもありなので、子どもたちはただ遊んでいるだけと見られがちですが、このことは先述したように「受け入れてもらう安心感」「一緒にやれて楽しい」ということにつながります。
そこから「友だちの〇〇くんもあのプログラム参加しているし僕も出てみようかな」と活動が拡がっていく様子を見たり、激しかった感情の起伏が少し落ち着いてきたり、何気ない日々のコミュニケーションから「周りを見る余裕がでてきたんだなぁ」などの成長をが見えたりすると、フリースクール、居場所の存在の価値を改めて感じます。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

新宿アレーズでは毎週月曜日にミーティングを行っており、そこで毎月のプログラムや日常のルールなどを話し合っています。
6月末ごろのミーティングだったかと思うのですが、とあるメンバーから「夏休みもフリースクールを開けてほしい」という提案がありました。

職員側としては「原則、学校が開いている日に開室します」という案内をしており、夏・冬・春休みは閉室として事務作業や研修、外部の方と会う日などに充てています。
しかし子どもたちにとっては暇でしょうがない期間となってしまうということで、周りの子どもたちもその提案に同調し、結果として夏休みの間も数日間「夏休み開放日」として開室することとなりました。

提案があった際は正直困りましたが、それと同時に、子どもたちがミーティングで提案してくれたこと、居場所をとても大切に思っていることを感じてうれしく思ったことが印象に残っています。

これからどのような場所にしていきたいですか?

日常みんなが過ごしているゲームやイラスト、おしゃべりなど何でもできる雰囲気はこれまでどおり大切にしつつも、活動面も活発にしていきたいと考えています。

12月にフリースクール音楽祭があった際には出演者が4名でしたが、練習の様子や本番の様子をみて「楽器をやってみたい」と感じた子が多く、結果として次の3月のイベントに向けて10名前後のメンバーが練習しています。

このように、活動の熱が伝染していくことも居場所感を大切にしたフリースクールの特徴だと思うので、だれもが安心できる日常の雰囲気は大事にしつつも、どのように活動を盛り上げていくかはスタッフも日々考えています。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

フリースクールという言葉は聞いたことがあっても、具体的にどんな場所かイメージしづらいかもしれません。
先にも書きましたが、私自身も不登校の際に親からフリースクールを紹介されましたが「そんなわけのわからないところは行かない」と突っぱねた過去があります。

フリースクールにも様々な形態があり、私たちのように自由な雰囲気の場所もあれば、しっかりとプログラムを組んでいるところもあります。学校と同じように、フリースクールにも相性があると思います。

入会を前提とせず、雰囲気を見ていただくだけでも構いません。見学は無料で随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「フリースクール新宿アレーズ」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/79911
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