中退よりも大事なこと

高校で行けなくなってしまった。留年勧告を受けた!掲示板にはそういう声が寄せられています。

今回は、そういう方向けのコラムです。

我が家の次女は中高一貫校で体調不良が段々ひどくなって、高1の7月には留年が決まり、中退しました。翌年入った単位制高校も通えませんでした。

(詳細は暁のコラム「不登校を長引かせないために」)

 

ーーー 事実は変えられないけど、その意味合いは変えられる ーーー

今回は我が家の体験から、中退の事実よりも、もっと大事なことがあるよ、と伝えたくて書いてます。

大事な事、それは

「ボロボロになった自己イメージをどう修復するか」です。

それが大事な理由は「中退という過去の事実は変えられないけど、その意味合いは変えられる」からです。

つまり、中退後に別の道に行って幸せだったら「あの時退学したから、今の私がある」と思えるのです。

親の願いは子供の自立や幸せな人生、だから最終的にうまくいけばいいのです!

でも、それまでがね・・長いんですよ、うちも。

それは「不登校しているダメな自分」というイメージから抜け出せなないまま、中退後の人生を歩いてきたからです。

重い荷物を背負ったまま次の人生を歩いても、うまくはいかないでしょう。身軽に動いている人にかないません。

「あなたは重い荷物を背負っているよ、おろしていいよ」と言ってくれる人が必要なのです。

本人は気づかないのです、どれだけ疲れているか、ダメージを受けているか。

たとえば「学校に行くべき」と思うけど体が動けない。そこまでいくとほぼ、うつ状態ですね。

そうなると気力もわかないし、好きだったことも楽しめないし、本も読めないし、難しいことも考えられないし、体力も落ちて一つ用事をこなすと、横にならずにいられない。寝てばかり。もしくは眠れない。

気力のある時は、考える前に体が動いちゃうんですけど、うつ状態の時はそういう感覚がまったくありません。

そして、疲れていることに気づけてもいません。

 

ーーー 学校に行けない、って悪い事? ーーー

そもそも「学校に行けなかった」って、そんなに悪いことなのでしょうか?

不登校って、犯罪ですか?

そんなわけ、ないですよね。

なのに、なんであんなに自分を追い詰めてしまうのでしょう。

レールを外れた、とか、将来を閉ざされた、とか、思い込んでしまうからですね。

特に今年はコロナ休校もありましたから、大変でしたね。

新入生は、入学式も何にもない、友達も先生もわからない。高校生になった実感がもてないまま、オンライン授業やら大量の課題やら。困ったことを相談したくても、まだ友達もいない。あんなに受験勉強を頑張ったのに、ふたを開けたら「これ?」とがっかりした子もたくさんいたでしょう。親がテレワークや休業になって家にずっといて窮屈だったり、コロナ自粛で外出もままならず、気持ちがふさいだ子もたくさんいたでしょう。

先生方も過酷だったと思いますが、生徒にも過酷でした。

今年は先生の精神疾患による休職や退職も多いとか・・(先生も不登校になったんですね)。

こんな異常な年なのに、なぜ例年と同じ量をこなそうと必死になるのでしょう?

 

ーーー  先生は不登校のことを知らない  ーーー

苦しい理由は、もう一つあります。

「先生が不登校のことを知らない」からです。

先生にとって、「不登校の子は透明人間や幽霊」みたいなものです。

学校に不登校の子はいません。家に居るから。

先生は不登校の子のリアルな姿を知りません。

なので、先生によって「不登校への理解度、まなざし」が全然違います。

不登校はマイノリティなので、理解してもらうのは本当に難しい・・これは、当事者が頑張って伝えるしかありません。

言葉で伝えるのが難しかったら、これはと思う記事を印刷して、先生に渡すのもアリです。

そうやって、先生に不登校への理解を深めてもらい、暖かい眼差しを注いでくだされば、どれほど助かることでしょう。

不登校の子も、多くは「学校に行くべき」と考えています。

でも学校で何か辛い経験をした、苦しかった、安心安全な場所ではなかった、だから行けなくなったのです。

そういう子にとって先生から「学校に来ない困った生徒」と思われるか「学校に行けなくて困っている生徒」と思われるか、その違いは大きいのです。

せっかく受験して入った学校を簡単にあきらめきれない、という人もいらっしゃるでしょう。

でもどんなに評判のいい学校でも、我が子に合うかどうか、本当にいい学校か、実際のところは入ってみないとわかりません。

一人の生徒を大事にしないのなら、いい学校ではありません。

子供はそもそも未熟なもの。未熟な子供が困っていたら、手を差し伸べるでしょう。

先生は学校でしか生徒と関わりませんから、対応が難しいのはわかります。

でも、学校に来てても来ていなくても、自分の生徒なのです。

困った子に寄り添う気持ちがあるかどうか?は伝わります。

寄り添ってくだされば、結果がやはり中退になったとしても、子供の学校に対する信頼は損なわれないでしょう。

それはその子の将来に、大きな影響を与えます!

 

ーーー  退学が決まったら、先生にお願いしたい事  ーーー

ですから先生には退学が決まって送り出すときに、生徒さんに直接こう言って頂きたいのです、手紙でもいいです。

「せっかく入ってくれたのに、卒業まで導いてあげられなくて申し訳なかった。あなたは悪くない。この学校が合わなかっただけ。あなたに合うところはきっと他にある。それを見つけて頑張って」と。

今は、学校でも学校以外でも学ぶチャンスはあります。でも、自分は中退したダメなやつだ、というセルフイメージがあったら、まったく動けません。

学校によって「不登校」とか「中退」の烙印を押されたのですから、学校の先生にその呪いを解いていただきたいのです。誰に言われたか、が大事なのです。親から言われるよりも響きます。

 

ーーー  自分で自分を許せていますか?  ーーー

ある講演会で「自分で自分を許せないと、支援を受け取れない」と聞いて、まさにうちの子の事だ!と思いました。

次女がなかなかうつ状態から抜けられなかったのは「不登校している自分はダメな子だ」「何もしていない自分、前に進めていない自分はダメなんだ」と、許せなかったからかな・・。親も子も「今は何もしなくていい、それでいい」と心の底から思えるのは、難しいことですものね。少し元気になると「これもできるんじゃない?」とつい言ってしまう・・そんな親の焦り、弱さもあります。

「成功は、焦らない人のところにやってくる」という言葉をお守りにしているのですが・・やはり時々、揺らいでいます。

中退、という事実は変えられません。でもその先の人生を良い方向に歩いていくために、余計な荷物(悪いセルフイメージ)をおろすよう、手伝ってあげましょう。そのためには、親の心の余裕も必要です。色々な人に支えてもらったり「未来地図」を利用したりして、ご自分のメンテナンスもしていきましょう。中退後の道を探すのも大変ですが、その話はまた別の機会に。

それではまた!

暁(あかつき)

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