不登校を長引かせないために

こんにちは!不登校歴7年の娘を持つ暁(あかつき)です。

行き渋りが始まった頃は、まさかこんなに長引くとは思いませんでした。次女の不登校がなぜ長引いているのか?うちの経験をお話しすることで、反面教師として皆様のお役にたてたら幸いです。

長引いている理由は

  1. 学校がトラウマになったから
  2. うつ病になったから
  3. 休むのは難しいことだから

の3つだと思っています。

次女は中高一貫校に入ったものの、宿題、行事、部活など、忙しい学校生活でした。徐々に疲れをため、中1の秋からは偏頭痛をおこすようになりました。中3の終わりに起立性低血圧から歩けない状態になり、高校に内部進学しましたが「留年になるから行かねば」とかえって追い詰められ、6月に完全不登校、そのまま中退しました。

翌年、単位制高校に再入学したものの学校そのものがトラウマになり、復帰できないままです。

①学校をトラウマにしないように

次女の場合、体調不良の不登校からすぐに高校生になった、という運の悪さもありました。全日制の高校は必修を1科目でも落とすと留年になります。診断書があっても1/3以上休むとアウトです。

「行けないときは無理しない」のが不登校対応の鉄則ですよね。
でも、そうはいかなかったのです。

次女は当時「学校は刑務所」と思っていたそうです。
そんな中無理をさせて「学校そのものがトラウマ」になってしまったのです。トラウマになる過程で身の回りにあったものが後々トラウマを思い出すトリガー(きっかけ)になるそうです。

ですから教科書、ノート、同年代の子たちの集団、先生、校舎、勉強、すべてがトリガーとなり、何年たっても「学校」や「勉強」の話になると拒否反応を示しています。

教訓
人は気力に見合ったことしかできません。本音は言葉よりも行動に出ます。体が動かないくらい拒否反応が出ているときはサッサとあきらめて、次の機会を待ちましょう。傷を深めないためです。

②うつ病にならないように

うちが長引いているのは、うつ病のせいもあります。
不登校になりたての頃、不眠、偏頭痛、起立性低血圧、頭痛、腹痛と、色々な症状が出ては消えていきました。医者にかかっても薬が増えるばかりで一向に治らない、なぜ?と不安に思っていました。好きなゲームも5分と続かなくなって部屋をウロウロしている姿を見て、やっと「これって、うつ病?」と気づきました。

「仮面うつ」というらしいですね。
「学校は行くべき」と思っていたから口に出せない分、体に出ていたのです。

うつ病で厄介なのは「認知機能」が落ちることです。このため正常な判断ができなくなり、必要以上に自分を責めてしまうのです。アドバイスはすべて自分への批判、ととらえてしまうので、娘によかれと思って言った言葉も届きませんでした。

最初はカウンセリングだけでしたが、元同級生の大学進学が決まった頃(同じ学校に弟が通っていたから情報が入ってきました)「朝まで眠れない、朝食に2時間かかる」状態になり、カウンセラーさんからクリニックを紹介されました。

少し冷静になれた頃、次女が言った言葉です。

「私、思ったより悪かったんだね。今は明るいところに出てきたから、後ろを振り返ってどんなに暗い所にいたのかわかる。でもその時は暗さに目が慣れすぎて気づけなかったんだ」

不登校になると一時的にうつっぽくなることもあります。
そこから本当のうつ病にしないためには「動けないことを責めない。その時できることをする」のがいいかと思います。
そして好きなことが見つかったら応援してあげましょう。それが次への「意欲」につながります。

教訓
皆がうつ病になるわけではありませんが、うつ病までいくと快復まで年単位の時間がかかることもあります。
不登校とは学校に行けないという状態、ただそれだけのことです。
我が子の不登校が良いとか悪いとか判断するのは先送りしましょう。口に出さずとも親の思っていることは子供に伝わります。
お子さんもご家族も、必要以上にご自分を責めませんように。楽になれる環境を作りましょう。
参考図書「ツレと貂々、うつの先生に会いに行く」細川貂々(てんてん)&大野裕

③休むのは難しいことです

次女は薬を飲み、学校復帰へのプレッシャーもかけず、家でゆっくりしていますが、それでも快復に時間がかかっています。
それはなぜか?

「休むのは難しくて気力がたまらないから」だと思います。

「えっ?だって家でゆっくりしているじゃない?」と思いますよね。

でも、あるとき娘に言われました。
「いつか自立して、って言われたのがプレッシャーだった。私に何の望みも持たないで!一生私を養う覚悟をして!」

思いつめた娘の様子に「わかった・・」としか言えませんでした。

そして
「今まで将来のためにこれをやっておこう、という考え方で動いてきた。でも将来のことを考えるの、一切やめた。今やりたいこと、やれることだけをやる」
とも言いました。
そこまで割り切ってやっと「休めるようになった気がする」のだそうです。

皆が皆、こういう経過をたどるわけではないでしょうが、それくらい「休むことは難しい」のです。

「親が言っていることよりも腹のなかで思っていることの方が伝わる」とカウンセラーさんから言われました。子が不登校になると親の今までの価値観、生き方、すべてが問われるように思います。

親が責めなくなっても、子ども自身が「世間の眼差し」を取り入れてしまって自責がやまない、自己肯定できなくて休めていない、こともあります。

こじれている方がいらっしゃいましたら、何かの参考にして下さい。

教訓
家にいてゆっくりしていても、休めているとは限りません。
親も子も心の底から「今はこれでいいんだ」と納得していないと難しいです。
いい感情も悪い感情も大切にしましょう。お子さんがびっくりするような事を言ってもあわてないで。「言えたからスッキリした」ということもあります。
あなたはご自分を信じられますか?信じられるなら、お子さんも大丈夫です。

 

私も悩んでばかりです、一緒にボチボチ歩いていきましょう。

暁(あかつき)

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