【インタビュー】フリースクール「学校に行かない日のスクール aini school 小・中等部」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は全国各地でフリースクールを開催している「学校に行かない日のスクール aini school 小・中等部」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

初めまして。aini school小・中等部 運営スタッフの森と申します。小3と小6の2人の小学生の母親でもあり、子どもたちはこれまで、学校への行き渋り、不登校、ホームスクール、フリースクール、オンラインフリースクール、支援学級など、自分の学び場をその状況に応じて選択して過ごしてきています。

息子が小1の時に、初めての「学校に行きたくない」が起こり、最初動揺と焦り、不安の中、無理やり学校に行かせることに必死になった経験の中で、「もうママには何も話さない!」と親子関係が悪化…。そこからたくさん情報を集め「学校に行かなくてもいい」といい意味で開き直れたこと、一番大切にしないといけないことは何か(子どもにとって心が安心できる居場所があること)をその時に身をもって体験、感じることができました。

その体験から、学校以外の選択肢を親が知ることの重要性、子どもが学校以外の居場所、学び場を選べることの重要性を感じ、自身で多様な教育の情報メディアのサイトを立ち上げ、SNSでの情報発信も続けています。

娘は、場面緘黙症気味もあり、公立小学校に馴染まず、ホームスクール、支援学級を経て、現在オフラインのフリースクールをベースに、aini school小中等部にも週の半分くらい通っています。aini schoolは、娘にとっては自分のありのままを出せる安心できる仲間のいる居場所、学び場となっているようです。

自分は、小中学校の時に学校で起こっていた、いじめ、不登校、先生の体罰、理不尽な学校の対応やブラック校則などに疑問を抱き始め、中学校の頃には、いじめや不登校で居場所をなくしてる子たちのための仕事がいつかしたいと思うようになりました。

その後、中央出版などの教育関係、子どもの英語の先生、子どもの居場所作りや子どもの権利活動をしている名古屋のこどもNPOという団体で活動しながら、カナダでの子どもの居場所作り活動団体の視察へ行ったり、現地で子ども関係のボランティア活動も多数経験してきました。

自分の子育てを通して、教育現場を改めてみてみると、30年前に感じた課題がいまだに改善されてない、課題が多いなと感じています。

学校に行かないことを選択した(不登校の)子どもが、不安を感じることなく、自分に自信を失うことなどなく、多様な選択肢から当たり前のように自分に合った学び方を選べる教育環境を社会全体で作っていく必要を強く感じています。

aini schoolは子どもたちにとって、安心して気軽に選べる、その選択肢の1つになれたら嬉しいです。必要としている子どもたちがまだまだ全国にたくさんいると思うので、そういう子どもたちに居場所、学び場として届けることができたらいいなと願っています。

学校に行かない日のスクール aini school 小・中等部はどのようなフリースクールですか

特徴としては主に3つあります。

①1日2コマ!多種多様な体験授業が週5日毎日受講できます!

社会で活躍する好きを仕事にしたプロによるアカデミックな授業が毎日ライブで受講できます。子どもが「好き」「やってみたい」に出会えて、興味関心の幅を広げられる場所です♪

②自然とお友達ができる仕組みやきっかけがたくさんあります!

子どもたち同士で自然と会話&交流が生まれて、仲良くなれるきっかけがたくさんあります。aini schoolの子どもたちは新しく入ってきたお友達をいつでも歓迎してくれます♪

③子どもの「やってみたい」を1番に応援します!

子どもたちをサポートするクラスガイドは、ルールや枠にとらわれない本質的な関わりを子どもたちとします。1番大事にしたいのは子どもたちの「やってみたい」という気持ち。aini schoolでは1人1人の自由を尊重し、大人も含めて全員がフリー・フラット・オープンな関係性です。

不登校の子、行き渋りの子、グレーゾーンの子、ホームスクーリングの子、公立の学校は合わなかった子、自分らしくいられるところで学びたい子、色んな子どもが自分らしくいられる場です!

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

aini school 小・中等部は、遊んで学べる体験プラットフォームaini(アイニー)を運営している株式会社ガイアックスaini事業部の中の新規事業として設立されました。

ainiは、FREE・FLAT・OPEN(フリー・フラット・オープン)という価値基準を大切に、人と人を夢中でつなげ、夢中であふれる社会をつくる、というコンセプトでサービスを運営しています。

具体的には、子ども・家族を対象に、農業体験、自然体験、釣り体験、森の中での秘密基地づくり、筍狩りなどなど、子どもたちが普段なかなかできないような様々な体験を、ainiのプラットフォームを通じて気軽に体験できるサービスです。そんな多種多様な体験を提供する、社会で活躍する夢中で溢れる大人(ホスト)が、ainiには1万6000人以上も在籍しています。

aini代表の原田さんは、「人と違う選択を選ぶ勇気のある不登校児は、これからの社会を変えていく革命児だ!」という認識を以前より持っており、フリースクール事業にも関心を高くもっていました。昨今、昔から変わらない学校の管理教育、いじめ、さらにコロナ禍の影響も加わり、不登校の子どもたちの数が一気に増加していることが社会課題としても大きく掲げられている背景もあり、ainiとしても、学校に行かない子どもたちに何かできないかと模索しはじめたのがきっかけです。

ainiのコンセプトとしてのフリーフラットオープンの価値基準が不登校の子どもたちの居場所づくりにマッチするのではないかという親和性を感じられたのと、1万6000人以上の体験提供者(ホスト)がすでに在籍しているという状況は、フリースクール設立へ動き出すための大きな原動力となりました。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

開校して4ヶ月が経ちましたが、aini schoolで過ごす子どもたちが、学ぶ意欲や好奇心に溢れとても生き生きしている姿、ホストやクラスガイド、メンバーと楽しんで交流する姿、aini schoolに通い出してからの子どもたちの変化や成長に日々驚かされ感動することの連続です。aini shoolという学び場を作ることができて本当によかったなと、これまでの設立準備や日々の運営の大変さもすべて報われる気持ちになります。

aini schoolでは、クラスガイドからの日々の丁寧なサポートや子どもたちからのプチ歓迎会やお誘いなど子どもたち同士が繋がりあい交流するきっかけがたくさんあるんですね。なので、最初は緊張して控えめだったお子さんも、自然とすぐに仲が深まり、気づくと、大人のサポートなしに、子ども同士で次から次へと新しいことを始めたり、どんどん子どもたちだけで動きだしています。改めて、子どもたち自身の持つ力にすごいなと感心しています。

オンラインがメインのフリースクールだと、結局ずっとネットの世界のつながりしかないのでは?どんどん外での活動が減っていくのでは?と不安に感じられる印象を持ってる方も多いのではないかと思いますが、実はその逆のケースが多く、実際にaini schoolに通い出したことで自信がつき、外へのお出かけの機会が増えたり、何年間も行っていなかった学校にまた通いだした、という事例やお声をたくさんいただいています。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

aini schoolを体験してまだ間もないご家庭から、aini schoolで過ごすようになって子どもが水を得た魚のように活き活きしだした、というお声をいただいたり、aini schoolに通い出してから自己肯定感が上がり精神状態が安定してきた、元気になってきた、などの声をたくさん生徒の保護者からいただいたことは、大変励みになり、嬉しく感じました。

また、普段から、aini schoolの子どもたちは優しい子が多いなと感じてるのですが、その中でも特に印象深かったのが、ある時メタバース校舎が子どもたちで自由に改築できるしくみになった時に、1人の子が「いやだな」とDiscordで投稿したんです。そうしたら、他のある子が「1人でも嫌だという子がいたら、いったん止めて話し合おう」とその声を拾ってみんなに届けてくれたことがあったんですね。それを機に、子ども達同士で話し合いがおこり、最終的にみんなが納得する形で、その後どうするかを話し合いで決めたいうことがありました。

その時は、運営としても、子どもたちの動きを見守り、いったん、作業をとめて待っていたという流れがありました。

aini schoolでは、子どもたちの意思や気持ちを第一に尊重することを大切にしているので、子どもたちが自分たちで決める流れを最大限サポートしています。

子どもが、自分が「嫌だ」という気持ちを言える環境があり、それを拾ってくれる仲間がいて、それを自分たちで話し合って決めている。とっても素敵な場だなと感じています。

運営としても気をつけているのは、なるべくそこに大人が介入せずに、いったん子どもたちの動きを見守ることです。サポートはするけど、最終的に決めるのは子どもたち自身であること。そこは大切にしています。

これからどのような場所にしていきたいですか?

今後、子どもたちがオンラインの場だけでなく、リアルの場でもaini schoolのメンバーやホストさんたちと一緒に体験&学習し、交流する機会も増やしていきたいと考えています。これまでも、aini schoolで普段授業を開催してくれているホストさんや、全国各地で体験を開催している多種多様なホストさんと連携し、aini schoolの課外授業として生徒さんへご案内していてきています。実際に現地の体験に参加してホストさんと交流した生徒さんたちもいらっしゃいます。

今後、aini schoolの生徒さんの数が増えてくることで、近くの課外授業体験に誘いあって一緒に参加するということが実現しやすいのではないかと思っています。オンラインで繋がりあい、仲良くなり、そこから、リアルでの交流にも繋がっていけるようなきっかけづくりや、リアル交流イベントなども定期的に開催していけるといいなと思っています。

実際に子どもたちからも、aini schoolの子たちに会いたい!という声はたくさんあがってきてるので、子どもたちが実際に会って交流するしやすい仕組みや体制を整えていきたいなと考えています。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

どんな子にも、その子に合う場所や、合う環境、合う学び方、合う学び場があると思います。aini schoolは、合うか合わないかも気軽に体験できるお試し2週間体験(無料)も実施しているので、気になった方は、まず、どんなところか実際に中をのぞいて雰囲気だけでも感じてもらえると嬉しいです。

お子さんと相談して、是非是非ご都合良いタイミングで遊びにきてくださいね!

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「オンラインフリースクール aini school 小・中等部」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/65017
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