
フリースクールインタビュー企画!
今回は宮崎県でフリースクールを開催している「~繊細な子供達の学び場~My little academy(マイリルアカデミー)」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。
まずは自己紹介をお願いします
福島百香と申します。
HSS型HSPの気質による生きづらさから、不登校を経験し、その後も色々大変でした。
英語が得意で、海外なら自分らしく生きられるかもしれないという思いから英語を独学で勉強し、英会話講師になりました。
「こんな先生いるんだ…!」とよく言われます、常に子供と同じ目線に立ち、自分らしい姿でいることを心掛けています。
~繊細な子供達の学び場~My little academy(マイリルアカデミー)はどのようなフリースクールですか
繊細な子供達が集まる優しい空間です。
発達に遅れがある子、トラウマを抱えた子、学校と併用しながら通っている子、バックグラウンドも年齢も様々な生徒達ですが、お互いに共鳴しあいながら、日々楽しく過ごしています。
子供達はどんどん自分を出すようになり、今ではこちらが追いつけないほど元気いっぱいです。
勉強以外だけでなく、料理や、植物のお世話、ボードゲーム、工作など子供達の望むことを中心に活動しており、そういった活動の中で自信を取り戻し、協調性が育まれています。
フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください
英会話講師時代の生徒に、繊細さが故に学校が怖いと話す子、ストレスで話せなくなってしまった子、発達の遅れからいじめを受けている子がいました。
英会話講師という仕事は子供達の成長が見れて、大好きな英語の楽しさを伝えることができて、とてもやりがいを感じていましたが、自分の生徒にそんな悩みを抱えた子達が居て、自分が何もできないことを悔しく思いました。
英会話講師を退職し、外資系企業に努めましたが、自分の働き方や生き方を見直すうちに、子供達の学び場を作りたいという思いが出てきました。
最初は不安でいっぱいでしたが、今の教室のリノベーションが想像以上に大変で、時間がかかり、苦しみもがくうちに覚悟が出てきました。
実際に設立してみてどんなことを感じましたか?
もっと早く設立していれば、もっと早く相談に来て頂ければ…と感じることが多くありました。
学校に行けなくなる時点で、子供達の心は相当深く傷ついています。
きっとサインはあったはずですが、宮崎県にはほとんどフリースクールがなかったので、そのまま無理をしてしまった結果、フリースクールにも通えなかったり、暴力のコントロールができなくなってしまった子にも出会いました。
私たちでは対応できない場合もあり、そうなってしまうと改善までとても長い時間を要します。
今は、是非お子様のサインを見逃さないで、早めに相談にきてほしいということをお伝えしています。
運営していて印象に残っていることがあれば教えてください
ここでの子供達との出会いは宝物です。
3年間家から一歩も出られなかった女の子が自転車で朝から毎日通うようになったり、一年生から勉強が止まっている小6の子が一生懸命掛け算九九を覚えたり、ほとんど話せない状態だった子が一番のいたずらっ子になったり、日々変化し、成長を続ける子供達の姿に何度感動させられたかわかりません。
中でも、卒業式に出られない子のためにミニ卒業式を行ったことが印象深いです。
私は子供時代の記憶や体験がその子を形成し、一生を左右すると考えています。
卒業式に出られずに、卒業式を校長室でもらった記憶ではなく、みんなで一緒に自分だけの卒業式を作った、という経験を一緒に作れたことはとても嬉しかったです。
これからどのような場所にしていきたいですか?
毎日が試行錯誤の連続で、私も迷い、悩むことがあります。
それでも目の前の子供達がキラキラした笑顔で、この小さな学校に自分の居場所を見つけてくれていることが、私の目指してきた理想そのものです。
とにかく彼らが元気になって、自信を取り戻せるように、「ここが僕の安全な学校だ」と思ってもらえるように、ただひたすらに目の前の生徒と保護者と向き合っていきたいです。
最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!
「困難を乗り越えること」は人間の成長において欠かせないことです。
ですが、その困難が大きすぎたり、長期に渡ったり、乗り越えた先にあるものが理解できないままだと、その困難は「ストレス」になって心と体に影響を及ぼします。
是非「今の子供の実力+1」の学校との付き合い方を見つけてほしいです。
大人でも週に5日8時間働いた後に、持ち帰りの仕事と習い事があるって結構大変だと思います。(しかも嫌な上司や同僚がいたり、目的が見えなければ猶更)
フリースクールは、心と体が壊れる限界まで頑張らせて、どうしようもなくなった後に利用する場所ではなく、その子の持続可能なペースを見つけ、学校と途切れない関係を手助けすることがフリースクールの役割だと考えています。
まだまだこういった認識でフリースクールを検討される方は少ないですが、是非小さなサインを感じたら相談に来ていただければと思います。
――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。
- ◆フリースクール「~繊細な子供達の学び場~My little academy(マイリルアカデミー)」の詳細はこちら
- https://miraitizu.com/freeschool/99832
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