【インタビュー】フリースクール「オンラインサロン型オルタナティブスクール「第三ホームルーム」」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回はオンライン(Zoom等)でフリースクールを開催している「オンラインサロン型オルタナティブスクール「第三ホームルーム」」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

はじめまして、第三ホームルーム代表の龍崎と申します。神奈川県横須賀市出身です。普段は放課後等デイサービス、児童発達支援の指導員をしたり、地元横須賀でボランティア活動をしています。元々は会社員で、システムエンジニアをしていました。その経験を活かし、小学生向けプログラミング教室で講師もしています。

オンラインサロン型オルタナティブスクール「第三ホームルーム」はどのようなフリースクールですか

オンラインサロンの形態をとった、多世代横断型のコミュニティです。大人どうし、若者どうし、大人と若者が対話し、ナナメの関係が自然と作れるオンラインの場です。
学習支援ではありませんが、自主性や、関係性作りを練習できるスクールです。
そのため指導員はいません。代わりに、ファシリテーターがみなさんの交流をファシリテートします。
オンライン越しではありますが、メンバー同士も友達の関係になるまでにコミュニティが育ってきました。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

放課後等デイサービスや小学生向けのプログラミング教室を通して若い方と接していると、自分の目標を見つけたり、他者と関わることは実は難しいことだと気づきました。
ゲームやYouTubeなど面白いことを教えてくれるものはいっぱいありますが、そんな中でも自分の好きなことを見つけられなかったり、友達や先生からの反応もえられず、虚しさを抱える若者を見てきました。
それだけでなく学校という教育機関でさえ、一歩立ち止まって自分のことを考える時間だったり、その悩みに反応してくれる他者がどれほどいる環境なのか、強く疑問に感じたのがきっかけです。もちろん学校は必要なものですが、時として、大事なことを教えてくれないなという気持ちあり、もっと大切なものを考える時間、場所、仲間が欲しいと思いました。
勉強でもゲームでもない、学校でもSNSでもない、第三の活動の場、第三の世界を創りたかった。それが第三ホームルームの設立のきっかけです。
個人的には、「ホームルーム」の時間こそが学校そのものだし、学校でやってほしかったことでもあります。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

オンラインやリモート授業に対する需要は日々高まっていますが、オンラインならではの難しさもあります。
特にディスカッションなど抽象的な活動をしていると、何をしゃべったらいいか、どのように会話に入ったらいいかと言ったその場の振る舞い方も、リアルよりも難しく感じられるようです。保護者の方からも「うちの子には難しそう」というご意見を頂いたこともあります。自分自身、ディスカッションが苦手だった経験もあり、うまくいくか不安だった点でもあります。
しかし運営してみると、少しずつメンバーが会話をしてくれるようになりました。
最初はゲームの話だったり、描いた絵を見せてくれた時の話だったり、とにかく彼らのアクションに反応していくと、少しずつアクションが増えていきました。それが関係性となり、ディスカッションでのコメントも増えてきたように感じます。
オンラインという抽象的な活動ではありますが、一歩踏み出してくれる場にもなり得るということは、運営して感じた点です。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

メンバーどうしが友達になったことです。
こちらのメンバーさんはホームスクーラーで、しばらく社会との関係も希薄でした。しかし第三ホームルームのマイクラ部を通して、同じ活動をする同年代のメンバーさんと関わるようになります。今では第三ホームルームの時間外にも個人的に連絡を取り合い、いろんなゲームで遊んでいるようです。さらにはこちらのメンバーさん、第三ホームルームを自らのコミュニティとして認識してくれました。帰属意識を持てるオンラインの集まり。そんな場にまで成長したことは、印象を通り越して私の自信となりました。

これからどのような場所にしていきたいですか?

住んでいるところを開くことによって人が集まるのを「住み開き」と言いますが、学んでいることを開いたら、人が集まってくるんじゃないかなと思いました。私はそれを「学びらき」と呼んでいます。
第三ホームルームでは、意味合い的には同じことをやっています。学んでいること、学びたいこと、もっと言うと興味だったり好きなことだったり、そんな好奇心を開くことで人が集まってきているし、それが自分がいて安心できる場、自分を出せる場が居場所になるのだと思います。そんなコミュニティに成長させていきたいと思っています。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

若い人にとって社会とは、未知で危険に満ちた恐ろしい場所からも知れません。社会に出ると言うことは、その恐ろしさに挑戦する冒険のようなものでしょう。
「どうなっても最悪帰れる場所がある」という安心感があるからこそ、冒険ができるのではないでしょうか。参加してくれる方にとっても私自身にとっても、安心して失敗でき、日常生活で挑戦したあとに戻ってこれる安全な「ホーム」になるよう努力しています。もし、ホームが必要であれば、いつでも声をかけてください。
ここは学校でもSNSでもない、いつでもあなたが帰ってこれる第三のホームです。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「オンラインサロン型オルタナティブスクール「第三ホームルーム」」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/43256
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