フリースクールインタビュー企画!
今回は新潟県でフリースクールを開催している「フリースクール ラック」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。
まずは自己紹介をお願いします
はじめまして、一般社団法人アーツカルチベートで理事をしています。長澤です。
新潟県加茂市の「フリースクールラック」の室長をしています。
私はこれまで、おもに京都で、演劇や現代美術に関わる研究やプロデュースのしごとをしてきました。現在は、フリースクールの運営をしながら、作品をつくりたい若い世代のサポートなどもしています。
フリースクール ラックはどのようなフリースクールですか
この場所は、なにか新しいものをつくる「美術室」と、あたらしいことを学ぶための「図書館」が一緒になったような場所です。
不登校になやむ児童や生徒のために、学校の代わりに通うことのできる場所として、一般的な学習支援や「登校扱い」のサポートをしています。一応、フリースクールという学校のひとつではありますが、しかし、一般的な学校では、くるしい人も少なくないと思う。だからこそ、学校にありながら、いわゆる教室とは違う場所だけの学校にしたいと思い、「図書館」と「美術室」をイメージした場所にしました。
フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください
不登校に悩む当事者や家族は、毎年増え続けています。一方で、その当事者や家族の悩みに応えられる社会的な受け皿は非常に少ない状況です。こういった社会的課題に応える場所をつくることは、私に限らず、誰かが始めなければならないことだと思っていました。そのうえで、私は作家のためのアトリエを運営していたので、そのアトリエをフリースクールとして開放すれば、誰かがその場所を必要にしてくれると思いました。
実際に設立してみてどんなことを感じましたか?
フリースクールは、不登校になやむ生徒や児童のための場所なのだと思っていましたが、同時にこの場所は、ご両親や兄弟など、その家族全体のための場所なのだと知ることができました。子どものサポートだけでなく、その子どもと共にあるご家族の方もふくめて、支えていけるようなフリースクールになればと、いまは色々と頑張っています。
運営していて印象に残っていることがあれば教えてください
施設の取材をしたいということで、数ヶ月前にテレビ局が来ました。そのとき、テレビの取材に答えてくれた生徒が、インタビュアーから「この場所に来て何が変わった?」と尋ねられ、「楽しくなった」と答えてくれました。普段はとてもやんちゃで、憎まれ口で自分の気持ちを隠すことの多い生徒でしたが、楽しいという気持ちをフリースクールで思い出してくれたのかと思い、とても嬉しかったです。
これからどのような場所にしていきたいですか?
生徒が安心できる場所、家族が肩の荷を少しだけ預けられる場所、ここで働く大人が楽しそうにしている場所として、この施設を続けることが目標です。逆に、何かができなければいけない、すぐに成長しなければいけない、などなど、「〜しなければ」「〜するべき」みたいなものを入り込ませない場所にしたいと思います。
最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!
不登校は社会の問題なのに、それを支えてくれる場所が少なすぎると思います。そのことで、保護者の多くの方が、大変な思いをされているかと思います。
そんな状況において、フリースクールを利用することは、ハードルの高いことに感じられるかもしれません。しかし、お子さんとご家族が、少しだけ肩の荷を預けられるような相談相手として、使っていただければと思います。
――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。
- ◆フリースクール「フリースクール ラック」の詳細はこちら
- https://miraitizu.com/freeschool/78661
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