【インタビュー】フリースクール「フリースクール かなめのもりのがっこう」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は全国各地でフリースクールを開催している「フリースクール かなめのもりのがっこう」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

こんにちは。フリースクール「かなめのもりのがっこう」代表の井上 創(いのうえ はじめ)です。私は35歳~47歳までの12年間(8年前まで)公立学校の教員として子どもたちと向き合ってきました。その経験から、「学校に行ってもいいし、行かなくてもいい。大切なのは、子どもたちが安心して自分自身のペースですごせることだ」という想いを抱くようになりました。離職して8年になりますが、ここでは、人生経験豊かなスタッフとともに、子どもたち一人ひとりを 枠にはめることなく、フラットな目線で温かく見守ることを大切にしています。

フリースクール かなめのもりのがっこうはどのようなフリースクールですか

武蔵小山商店街にありながら、一歩中へ入ると四季の緑に包まれた屋上庭園が広がる、都会の「杜(もり)」のような場所です。 対象は小学4~6年生、中学生、高校生で、何よりも「ゆったり、のんびり」すごすことを基本としています。一日のスケジュールは、お昼過ぎの短いお掃除の時間以外は決まっていません。勉強をしてもいいし、趣味に没頭してもいい。あるいは、ただ何もしないですごしてもいいです。お昼ご飯も、お弁当を持ってきたり、商店街へ買いに行ったり、併設のキッチンで料理をしたりと、ご家庭の方針に合わせて自由なスタイルですごしていただけます。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

子どもが「学校に行きたくない」と感じるとき、それは周囲の期待に応えようと頑張りすぎて、心が疲れてしまっているからかもしれません。気力がなえてしまったときに必要なのは、無理に励ますことではなく、まずはストレスから解放されて、のんびりとすごせる時間です。「不登校」は特別なことではなく、誰にでも、どのご家庭にも起こり得ることです。だからこそ、子どもたちが自分自身の好きなことを見つけながらエネルギーを回復できる場所、そして保護者の方が一人で悩みを抱え込まずに安心できる場所を作りたいと考えたのが設立の原点です。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

保護者の方から「教員経験のある方がこんなにフラットに子どもと接してくれるなんて驚きました」という声をいただき、この場所の必要性を日々実感しています。「こうあるべき」という枠を外し、お子さんのありのままを受け止めることで、親御さん自身の心もふっと軽くなる。そんな瞬間に出会えることが、私たちにとっても喜びとなっています。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

子どもたちが自分でその日のすごし方を決め、時には何もしないことを選ぶ中で、少しずつ自分の「心地よさ」を取り戻していく姿が印象的です。都会の真ん中にありながら、屋上の緑に触れ、大人の温かい眼差しに見守られる中で、子どもたちの表情が和らいでいく過程は、ここが「生命の安らぐ場所」であると感じさせてくれます。

これからどのような場所にしていきたいですか?

私たちの目指す場所は、地域を見守る「鎮守の杜」のような存在です。子どもたちにとっての安全な居場所であることはもちろん、地域の多様な生命や環境が共生する拠点でありたいと考えています。 そしてもう一つ、ここは「お母さん・お父さんの充電場所」でもあります。お子さんを預けている間、保護者の方もぜひ「ゆったり、のんびり」した時間を過ごしていただきたい。家族全員が安心して羽を休め、また次の一歩を踏み出すエネルギーを蓄えられる、そんな温かな杜にしていきたいと思っています。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

お子さんのことで悩み お辛い日々を過ごされているかもしれません。でも、学校に行っても行かなくても、お子さんが今を幸せに、そして、未来を豊かに幸せに生きることができるように私は思います。どうか、ご自身だけで悩みを抱え込まないでください。

フリースクール かなめのもりのがっこうは、お子さんにとっての「安全な居場所」であり、明日へのエネルギーを育むための「充電場所」です。ここでは、学校へ行く、行かないという枠を超えて、お子さんが自分のペースで、ありのままでいられることを大切にしています。まずはストレスから解放され、のんびりとすごす時間を持つことで、子どもたちは元気を回復していくことでしょう。

そしてここは、お子さんだけでなく「お母さん・お父さんの充電場所」でもあります。お子さんが杜の緑に囲まれてゆったり過ごしている間、親御さんもふっと肩の力を抜いて、ご自身の心身を休める時間を持っていただきたいと思います。

解決の出口を探すためではなく、まずは親子で「ホッと一息つける場所」を見つけに行くような、気軽な気持ちで一度見学にいらしてください。都会の杜と、おおらかな大人たちが、あなたをお待ちしています。

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「フリースクール かなめのもりのがっこう」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/109274
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