【インタビュー】フリースクール「ラーンネット・グローバルスクール」に設立の経緯を聞いてみました

フリースクールインタビュー企画!
今回は兵庫県でフリースクールを開催している「ラーンネット・グローバルスクール」について、設立から今に至るまでのお話を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

ラーンネット・グローバルスクール代表の駒崎智紀です。私は2026年4月に、創設者である炭谷俊樹より代表を引き継ぎました。

以前はWeb制作会社およびデザインファームで、企画・ディレクション・情報設計・開発に携わっていました。その後、炭谷の著書に出会ったことをきっかけにラーンネットとつながり、2014年からナビゲータとして子どもたちと関わるようになりました。ラーンネットでは、子どもに一方的に教える「先生」ではなく、一人ひとりの学びに伴走する大人を「ナビゲータ」と呼んでいます。

2019年には、10代の探究者向けのオルタナティブスクール「ラーンネット・エッジ」を立ち上げました。現在はラーンネットの小学部であるラーンネット・グローバルスクールの代表として、小学生の子どもたちが「その子のまま育つ」ための学びの環境づくりに取り組んでいます。

子どもたち一人ひとりの好奇心や問いに寄り添いながら、安心して自分を出し、他者と関わり、学びを深めていける場をつくっていきたいと思っています。

ラーンネット・グローバルスクールはどのようなフリースクールですか

一言で言えば、子どもたちが「その子のまま育つ」スクールです。私たちは、デンマーク語で「自分の中に火を灯し、人と互いに照らし合う」という意味の「Oplysning(オプリュスニング)」を理念に掲げています。 六甲山の豊かな自然の中で、小学生が本物に触れ、実体験を通じて主体的に学びます。大きな特徴は、ペーパーテストや通知表による相対評価を行わないことです。評価のための「鎧」を身にまとうのではなく、子ども本来の好奇心や探究心を損なうことなく、自分らしく根をはって育っていける環境を提供しています。

フリースクールを設立しようと思ったきっかけを教えてください

ラーンネットはちょうど30年前、1996年に炭谷俊樹らによりプログラミング教室として創設されました。デンマークでの勤務経験と帰国後自身の子どもに受けさせたい教育の場がなかったことから、「教育に新たな選択肢を作ろう」と立ち上げたそうです。既存の学校教育や家庭教育とは異なる「第3の教育」の場が必要だと考えたのが始まりです。 子どもは本来、あくなき好奇心を持って生まれてきますが、本人の意志と無関係に与えられる教育ではその主体性が失われてしまいます。炭谷たちは、一人ひとりの中にある「火」を大切にし、子どもが主体的な探究者として「学ぶ楽しみ」をたっぷり味わえる場を日本に根付かせたいという願いから、このスクールを設立しました。詳しくは炭谷の著書『第3の教育』(2000年、角川書店)にも綴られています。

実際に設立してみてどんなことを感じましたか?

30年の歩みの中で約200名の生徒を見届けてきましたが、炭谷やナビゲータたちは「子どもの自ら育つ力の凄さ」を常に感じてきました。 大人が強制しなくても、子どもは自分の好きなテーマを見つけると、驚くほどの集中力で調べ、考え、表現し始めます。また、当初は認可外の施設としてスタートしましたが、現在では通学が多くの公立小学校で「出席」として認められるようになるなど、社会的な理解が広がってきたことも大きな手応えと感じています。私自身も代表を引き継ぎ、そしてAIがますます進化しどんどん変容する世界だからこそ、子どもが「その子のまま」成長していく土台作りの場の重要性を改めて強く実感しています。

運営していて印象に残っていることがあれば教えてください

子どもたちが自分の「好き」にのめり込む姿は、いつも感動を与えてくれます。 例えば、1年生から3年間カタツムリを飼い続け、3年生でその一生を魅力的な紙芝居として発表した子や、4年間「ゆるキャラ」を研究してスクールの公式キャラ「ラーンネットくん」の着ぐるみを自作した子の情熱は忘れられません。また、六甲山での「火おこし」体験を通じて人類の進化を肌で感じたり、修学旅行の計画を予算管理から自分たちで話し合って決めるプロセスのなかで、人と共に生きる経験を重ね、たくましく成長していく姿も非常に印象的です。

これからどのような場所にしていきたいですか?

 子どもたちが「じぶんを育み、大きく根をはる」ことができる場所をさらに追求していきたいです。 「正解」を求める教育ではなく、知る・考える・伝えるための道具を手に入れ、自分なりの問いを立てられる力を育みたいと考えています。テクノロジーが進化し社会が激変する今だからこそ、ITも便利な「学びの道具」として日常的に使いこなしつつ、一方で本物や実体験を大切にするバランスを重視します。子どもも大人も、あるがままの自分を受け入れ、互いに照らし合いながら共に成長する、温かくもエネルギッシュな「探究者のコミュニティ」を耕し続けていきます。

最後に、このページを見ている保護者の方々にメッセージをお願いします!

お子さんが本来持っている「好奇心の芽」と「自ら育つ力」を、どうか信頼してあげてください。 ラーンネットは、お子さんが周りに合わせるための「鎧」を脱ぎ捨て、「その子のまま」でいられる場所です。私たちは、数字による評価で子どもを測るのではなく、一人ひとりの内側から湧き上がる「知りたい」という意欲を全力で支えます。 「学校の枠に収まりきらない個性がある」「自分らしくのびのびと学んでほしい」と方は、ぜひ一度私たちの様子を見に来てください。共に悩み、共にお子さんの成長を暖かく見守っていける日を楽しみにしています 

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

◆フリースクール「ラーンネット・グローバルスクール」の詳細はこちら
https://miraitizu.com/freeschool/112347
  • 0
ママたちの声を集めて届けるSNSはじめました。

未来地図の公式SNSでは、「ママたちの声を集めたアンケート回答」や「先輩ママたちの経験談」を中心に、さまざまな情報をお届けしています。ぜひフォローしていただけると嬉しいです(*´`)

keyboard_arrow_up