子どもが不登校になったら、仕事を辞めて子どもの事に専念するべきか。という悩みがでてきます。すぐにでも仕事を辞めて子供に寄り添っていきたい気持ち…ありますよね。だけど各ご家庭で親が仕事をしている理由が違います。辞めたい気持ちはあっても責任もあり、生活もあり、簡単に辞められない時もあって。
「辞めたほうがいいのか」と「辞めなくても大丈夫なのか」という両方の気持ちで苦しくなりますよね。
私自身も子どもが不登校になった当時は仕事を辞めるべきか大変悩みました。毎朝、泣きはらし開かなくなった目で悩みました。泣いて泣いて色々失敗もしましたが、子どもが再び歩き出した今だからこそ分かることがあります。
そこで今回は子どもが不登校になったら親は仕事を辞めるべきかについて、私の経験をもとにお話させていただきます。
どうして辞めたほうがいいと思うのか
子どもが不登校になったら、ほとんどの子どもが一日中家にいることになります。子どもの年齢にもよりますが、子どもを置いて仕事にでると、親として様々な感情が心を揺らします。
さみしい思いをしていないだろうか。たった一人で孤独に苦しんでいないだろうか。家にいてあげるべきだろうか。ご飯は食べただろうか。一人で食べてきっと美味しくないよね。
また、子どもは、自分がこんな時に仕事に行ってと見放された気持ちになっていないだろうか。そして祖父母からは、子どもが大変な時に仕事に行くなんて親としてどうなんだって思われていないだろうか。
自分だって気持ち的には仕事を放り投げて家にいたい。でもそういうわけにもいかない場合もあるんですよね。そんな罪悪感の中仕事に行くうちに『そもそも自分が仕事に行っているから不登校になったの?一緒にいてあげられなかったから?』そう頭の中でどんどん変換されてしまいます。
だから『仕事はどうしよう』ではなくて『辞めるべきか』の悩みになっているんですね。
子どもの気持ちを考えてみよう
子どもの情緒が不安定でひと時も目を離せない。命の危険がある。など絶対に離れられない状態じゃないならば、少し気持ちを落ち着けて、子どもの気持ちを考えてみましょう。
仮に子どもが本当に仕事を辞めてほしいと思っていたとします。それではと仕事を辞めたとしましょう。それから親は家で何をしますか?毎日笑顔で寄り添えますか?収入が減っても同じように生活はできますか?そのうち…イライラしてきませんか?自分は仕事を辞めてまで頑張っているのにあなたはなぜ?ってぶつけそうになりませんか?そして自分はこんなに頑張っているのに何故学校に行かないのと悲しくなってしまうかもしれません。例え一生懸命笑顔で接していてもです。
そんな親の心の揺れに子どもは敏感です。子どもも嫌な気持ちになります。親は自分のせいで仕事を辞めた。イライラしてるし、一日中監視されているみたい。そして一人の時間が減って安心してのびのびできなくなった。家にいてほしいと思ったけれど実は窮屈かもしれません。
仕事ではなくて本当に大切なこと
仕事に行っても行かなくても本当に大切なことをご存知ですか。それは一緒にいる時間の親の顔です。親は仕事に行って帰ってきてへとへとです。帰ったら一日中家にいた子どもがいます。親ばかり帰って家事に追われます。どうしてこんな自分ばかり忙しいの?と怒りたくなったりします。
反対に仕事を辞めて家にいて、一日中笑って過ごせますか?それでも家事の量は変わりません。ご飯して洗濯して買い物行って、そして同じようにどうしてこんな自分ばかり頑張っているのと悲しくなります。
どんなに仕事を辞めて一緒にいても、その顔が悲しそうだったり怒った顔だったら子どもは嬉しくありません。また仕事を辞めなくても帰ってきてイライラした顔をしていたら…どんな気持ちになるでしょう。
そう考えると子どもが本当に望んでいるものがみえてきますよね。
仕事に行っても行かなくても本当に大事なことは一緒にいる時間に親が笑っていることです。
だけど親だって人間です。辛かったり悲しかったり怒りたかったりして当然です。だからこそ親が笑顔でいるために、あえて子どもと距離をとることも大事です。
そのために『急いで結論を出さずに仕事を続ける』選択もあっていいんですよ。仕事って決して『辞めなけばいけないもの』ではないんですね。
子どもを信じてみよう
もし仕事を続けようと選択した時は、決して見放して仕事に行くのではなく、あなたを信じているから安心して仕事に行ってきます。その姿勢が伝わるといいですね。それは口で伝えると変なプレッシャーになるので、『いってきます』と『ただいま』を元気に言う事から始めてみてくださいね。
子どもは家にいて罪悪感でいっぱいです。例えその姿がゲームをしていたりリビングで寝ていてもです。親から元気に『いってきます』『ただいま』と言われる事で、家にいる自分を認められたと感じ、『おかえり』と部屋から出てきやすくなります。
それでももし仕事を続けることが困難だったら、辞めることだけを考えず、時間を短くしてみたり、異動をしたり、一部を在宅勤務にできないかなど職場に相談してみることもお勧めします。
どんな答えを出す時も、子どものためにと勝手な判断をせずに一緒に笑顔になれる方法を考えてみてくださいね。
さいごに
私のことを書きますね。私は仕事を辞めるべきかというよりも、毎朝、布団にしがみつく子どもとの闘いに疲れ、毎日泣きはらした顔をごまかす様にお化粧をして仕事に向かうことが嫌になり、『辞めるべきか』よりも『辞めたい』気持ちが強かったです。職場の上司に『クビ』覚悟で事情を話し、お休みをいただきたい旨を相談しました。上司からは『分かりました。家庭が一番です。今すぐ休んで、戻ってきたくなったら帰ってきてください。待ってますから。』そう言ってもらい、子どもと一緒に過ごす時間をとりました。
恵まれた職場と言えばそうかもしれません。だけどね。ここで理解を示してくれない職場なら、それほど会社にとって私は必要なく、私にとっても必要な場所ではなかったのだと思います。
一週間で職場に戻ったのは、実際家にいても私は泣いてばかりで…親にとっても子どもにとってもよくない時間を過ごしました。一緒にいても私が笑ってなければ子どもを苦しめるばかりで意味がありませんでした。子どもの前で笑うためにも、私達親子は一緒に時を過ごすより、離れる時間が必要だったようです。
親にとって子どもと向き合うこの出来事は、自分のために何かを見直す機会なのかもしれません。
親も子どもも一緒に幸せになるように願っています。
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