11/21『〜不登校から広がるモノ〜ゲスト結さん』 開催報告

11月21日(日)『未来地図』初の講演会を開催いたしました。

ゲストは結さん。

テーマ:『不登校から広がるモノ』
〜子どもが真ん中の学び〜

「皆さんは“不登校”と聞いて どんなことをイメージしますか?」
という質問から 講演は始まりました

今、これを読んでいる皆さんは どうでしょうか

“不登校”

ポジティブなイメージを持つ人は 少ないかもしれませんね。
不登校を経験した結さんご自身は “不登校”自体にポジティブなイメージもネガティブなイメージもないのだそう。

『振り返ってみたら、必要な経験だったのだろうなぁ…と思うくらいのこと(^^)』
…と笑顔で話し、ここから小学4年生からの不登校体験をお話ししてくれました。
(このコラムでは前半の講演会部分のみ報告いたします)

私の不登校体験

『明るくていい子』が不登校に…
北海道で両親と姉の家族4人で暮らす。家庭でも学校でも『明るくていい子』

不登校の原因、当時は分からなかった
大人になって考えてみたら二つ

  • 友達同士の陰口
  • エネルギー切れ

辛かったのは先生や友人の『善意』

«大人の世界に例えてお話»

うつ症状で休職中の人に…
毎朝、同僚が迎えにきたら?
上司から「早く仕事復帰するように」と電話がきたら?
家族から「出世や家族のためにも元気になって」と励まされたら?
大人の世界では こんなことしませんよね。なのに子どもには「登校刺激」として 行われる‥。子どもの頃は、それが本当に辛かった。

一言で言えば『恐怖』

家庭が 唯一安心できる居場所
有難かったのは、家族がまるごと受け止めてくれたこと。
安らかに過ごすことができ エネルギー回復。
外の世界に繋がる気持ちが湧いてきてジャズダンスを始める。

小6、中学で 再登校するが再び不登校に
学校での暗黙のルールが理解しにくく 浮いてしまう。こんな思いをするなら行かない。
葛藤の末に切り替える。

ジャズダンスでの「嫌なこと」は成長に
ジャズダンスでも嫌な事はあったが乗り越えられた。学校とジャズダンスの違いは?

  • ジャズダンス— 私自身がそこに居たい、ジャズダンスが好き、という思いがあったから「嫌なこと」も糧になり乗り越えられた。
  • 学校— なぜ居るのか分からない場所での「嫌なこと」は、ただただイヤでしかない。

自分の意思で通信制高校を選ぶ
不登校だから、ここにしか行けない…のではなく、自分の時間を有効的に使えるし、内容も魅力的だったから通信制高校に行きたかった。
自分の意思で選ぶことで続けられ、ダンスとも両立しながら有意義に過ごせた。

高校卒業後の進路「公務員になろう」
試験を受けて合格したら安定した仕事に就ける…これしかないと思った。本当は他の選択肢もあったのだろうが、当時はこれしかないと思って猛勉強。そして合格!

ジャズダンスの経験が様々なことに役立った。
何かに打ち込めば、それは人生の役に立つ!

私を丸ごと受け止めてくれた両親に感謝
親が 自分の人生を楽しむ背中に救われた
子どもは親に 笑顔でいてほしいと願う

親に心配をかけているという罪悪感…
これを解消するには親が笑顔でいる…それしかない。

子どものホームスクーリング

ホームスクーリング、ホームエデュケーション、ホームスクールとは『家庭を中心とした学び』
まだ日本では新しい概念であり 法的な制度もない。『ホームスクーリング』だが社会的にみると『不登校』となる。

我が子が小1で「学校に行きたくない」と涙…
友達が多く本好き。
学校が始まると、
笑顔が減り、
歯ぎしり、
大声、
イライラした様子が見られるようになる。
ある日「行きたくない」と大泣き。ゆっくり休むように伝えると笑顔を取り戻す。

夫婦間での意見の違い
学校に行ってほしい夫と何度も何度も話し合いを重ねる。
「学校には行くもの」という同調圧力に自分も夫も苦しむ。
それでも 何よりも子どもの笑顔が最優先。
話し合いを繰り返し我が家は『ホームスクーリング』を選択することにした。

子どもが自分で学び方を選び ワクワク過ごせたら それが一番。

結さんの子育て観

『子どもは種 親は土』
子どもが種なら親は土。
土から上は学校や社会です。
『土』である親ができることは、愛情や安心感という栄養を注いで、「どんな花が咲くのかなぁ」と楽しみに待つだけです。

親は大地として、そこにあるだけなんです(*´˘`*)

END

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【結さんオススメ書籍、団体】

◆カナリアたちの警鐘 野村俊幸 著
2人の娘の不登校を通じて経験したことを、社会福祉士という専門家からの視点を織り交ぜて紹介

◆「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること 石井 志昂 著
不登校当事者の声を発信し続けている新聞社の編集長が、数多くの取材で得た知見をまとめた一冊

◆「とりあえずビール。」で、不登校を解決する 蓑田雅之 著
お父さんの、お父さんによる、お父さんのための本

◆鏡の孤城 辻村深月 著
様々な理由により学校に居場所を無くした子どもたちの物語、心理描写がとてもリアル

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

◆未来地図 (https://miraitizu.com/)
先輩ママたちが運営する不登校の道案内サイト
多様な学びプロジェクト(https://www.tayounamanabi.com/)
学校外で学ぶ子の育ちを支えるために、オンラインサロンや講演会を開催
◆不登校新聞(https://futoko.publishers.fm/issue/5221/)
当事者の声を届けることを大切に、発行されている
◆明るい不登校(https://akaruifutoko.hp.peraichi.com/)
不登校の保護者の方が明るい気持ちになれることを目的に、毎朝8時からClubhouseで発信

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笑顔で軽やかに自身の不登校を振り返って話す結さんの姿は、時に我が子と重なり、勇気づけられ…
また、子どもや家族との向き合い方からは、同じ母として 参考にしたい言葉もたくさんあり…
本当に とても充実した2時間でした。

貴重なお話をありがとうございました。

◆結さんも講演会のことを「note」に書いてくださいました。
https://note.com/yui_homeschool/n/ne3d21496900a

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